<チーム・スピリット>電車の中の新メディア! 「トレインチャンネル」の開発 前編
2009年11月4日(水)10時4分配信 @niftyビジネス
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2002年4月、JR山手線の車内に設置されたモニターでテレビが見られるようになった。といっても家庭で見ているようなプログラムではなく、ニュース・天気予報といったコンテンツやスポットCMを内容とする、電車内に特化したプログラムだ。これが新メディア「トレインチャンネル」の最初の一歩だった。トレインチャンネルという、これまでにない新しいメディアの開発に携わったジェイアール東日本企画の3人に話を聞いた。
“無音”の映像メディアが誕生
交通媒体本部
媒体開発部 部長
山本孝氏
ここ数年、街のあちこちで、ネットワークに接続されたディスプレイ端末によってさまざまな情報が発信されている。このように、家庭以外の場所に設置されたデジタル映像配信メディアを「デジタルサイネージ」と呼ぶ。
トレインチャンネルは、交通分野におけるデジタルサイネージのトップランナー的存在である。この開発の話が持ち上がったのが、山手線への新型車両導入を控えた1999年のことだ。現在、ジェイアール東日本企画 媒体開発部 部長の山本孝氏は、その当時、JR東日本の広告部門に籍を置き、トレインチャンネルのコンセプトづくりなどに携わっていた。
交通媒体本部
メディア第二部 副部長
星大氏
「新型車両のドア上に、運行情報を伝えるモニターを設置することは決まっていました。だったら、そこにもう一つモニターを設置してニュースなどを流せば、サービス向上につながるし、さらに企業広告も発信できるのではないか。こんなところから、この新しいメディアの開発がスタートしたのです」と山本氏は語る。
当時、JR東日本に在籍していた山本氏からバトンを受け継ぐ形で、トレインチャンネルの開発から運用の全般を担当したのがジェイアール東日本企画である。そのなかで、コンテンツ開発の部分で腕をふるったのがメディア第二部 副部長の星大氏だ。初期のトレインチャンネルを星氏はこう振り返る。「車庫に戻ってきた山手線の車両に無線LANでCM素材やコンテンツを送る方法が取られていたのですが、データの積載容量や伝送速度がとても貧弱で、ニュースや天気予報なども画像のない文字放送にならざるを得ませんでした」。
トレインチャンネルは車両の中にあるモニターを利用するので、「無音の映像メディア」という宿命を背負っている。これは広告媒体としては大きなハンディキャップである。しかし星氏は「電車の中でビールのCMを帰宅途中の会社員が見たら、ビールが飲みたくなるわけです。そんなこの媒体の特性を生かした広告の戦略・戦術を自分たちでPRビデオにまとめ、いろいろな企業に提案していきました」と語る。
車両ドアの上に設置されている2つのモニター。
左のモニターでトレインチャンネルのコンテンツが配信されている