筆致やトーンはTPOを踏まえよ―SBI HD 北尾吉孝
2009年10月30日(金)7時0分配信 プレジデントロイター
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手紙、レポート、単行本、ブログ……。ひと口に文章といっても、いろいろな種類があります。それぞれ目的や読者が違いますから、それにふさわしい筆致やトーンも決して同じではありません。したがって、TPOを踏まえて書くというのが、いい文章の第一歩だといえるでしょう。
誰に何を伝えたいかによっても、文章の書き方は変わってきます。たとえば、書物の場合、読者は僕のことを直接知らない不特定多数です。当然、理解度にも差があるし読み方もさまざまでしょうから、最初に最大公約数を想定し、その人たちに向けて僕の思想や哲学、あるいは経済や経営に関する考え方が、できるだけ正確に伝わるような書き方をするようにしています。
また、僕の本は海外でも出版されていますが、厳密にいうと、中国語や韓国語、英語などに翻訳された時点で、それはすでに僕の文章ではありません。しかし、たとえ翻訳を経て筆致が変わっていようと、元の文章にこれを訴えたいという強い意志が宿っていれば、その部分は必ず読者に届きます。
僕はこのことを、かつて北京大学の学長と会食したときに感じました。