大手金融機関の救済権限、FRBから切り離すべき=米財務長官
2009年10月30日(金)4時37分配信 ロイター
10月29日、ガイトナー米財務長官は、大手金融機関の救済権限をFRBから切り離すべきと指摘。写真は年次会合で発言する長官。ニューヨークで27日撮影(2009年 ロイター/Shannon Stapleton) [ 拡大 ]
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[ワシントン 29日 ロイター] ガイトナー米財務長官は29日、大手金融機関の破たんによる影響を限定的にすることを目指した改革案について、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)やベアー・スターンズのような経営難に直面した大手機関の救済権限を連邦準備理事会(FRB)から切り離すべきとの見方を示した。
下院金融委員会での証言で長官は、FRBは緊急時の最後の貸し手としての能力を維持すべきと指摘した。その上で、金融市場が深刻な緊張に直面した場合は、支払い可能な金融機関に対してのみ財務省の同意を得た上で融資を行うべきとの考えを示した。
「政府の特別支援なしに存続できない状況に陥った金融機関は、破たんという帰結に直面しなければならない」とし、提案されている破たんにかかわる機関は、破たんしつつある金融機関に対しては、営業を継続するいわゆる「オープンバンク」の形での政府支援を許可しないと述べた。
ガイトナー長官はフランク委員長提出の法案について、オバマ政権が承認を望む破たん機関構想の主要素を備えているとの見方を示した。
「(法案は)モラルハザード問題への包括的でかつ協調的な回答」であり、金融機関に暗黙の保証を与える内容ではないと指摘。大手民間金融機関の損失を税金で補てんするような状況は回避すべきだとし「個別企業が、その規模や重要性にかかわらず、経済に壊滅的なダメージを及ぼすリスクなく破たんできるようなシステムを構築しなければならない」と述べた。
破たんに直面した大手金融機関は、連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に置き、株主と債権者が損失を負う形で「秩序立った方法で解散・解体・売却または清算」すべきだと語った。
こうした閉鎖に伴うコストは、他の大手金融企業が後で負担することとし、そうすれば、債権者や株主の救済に政府が乗り出すとの期待を生じさせるような常設の保険基金は不要になると説明した。
規制当局はまた、より大きなリスクを取る大手金融機関に対しては、財務ひっ迫の可能性を低下させるため、厳格な資本・流動性基準を定める必要があると述べた。
その上で長官は、高い基準を適用する大手金融機関は特定しないとし、緊張時にはこうした金融機関が破たんを免れるよう政府が保護するとの誤った印象を与えたくないと付け加えた。