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株価・為替

インタビュー: 財政・金利の出口になお時間=渡辺元財務官

2009年11月4日(水)21時48分配信 ロイター

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 11月4日、渡辺元財務官はインタビューに応じ、各国の「例外的な措置」からの出口戦略について、政策金利の引き上げにはなお時間を要すとの見解示す。写真は6月、モントリオールで開かれた会合で(2009年 ロイター/Christinne Muschi) [ 拡大 ]

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 [東京 4日 ロイター] 渡辺博史元財務官(国際協力銀行経営責任者)は4日、ロイターとのインタビューに応じ、各国が急激な経済の悪化に対応するために実施してきた「例外的な措置」からの出口戦略について、主要中銀による潤沢な流動性供給は2010年前半までに巻き戻し局面に入る一方、政策金利の引き上げにはなお時間を要し、利上げの際には「狭い意味での(国際的な)協調が必要になる」との見解を示した。

 財政政策に関しては、経済の下振れ要因が多い中で「財政刺激を急速に縮減するのは早い」と語った。

 前提となる世界経済については、急速な回復は見込み難いものの、2010年中には日米欧経済が回復に向かうとし、大きな落ち込みもないとの見方を示した。

 <世界経済、「二番底」ないが急回復には慎重>

 渡辺氏は、世界経済の現状について、金融機関や国際協力銀(JBIC)の顧客企業などからのヒアリングをもとに「昨年10─12月や今年1月に比べれば多少改善しているが、正常化には、まだ距離がある」とし、世界経済には「下振れリスクが残っている」との認識を示した。

 さらに世界的な金融・経済危機が深刻化した当時と比較して「CP市場など短期市場は北米や欧州で改善が見られているが、一般の貸付市場にまでは及んでいない」と金融機能も完全に回復した状況ではないと述べ、世界・日本経済の先行きについて「二番底ほど悲観的ではないが、急激に回復するかは、もう少し慎重に見た方がいい」と語った。

 その上で、景気回復のタイミングについて日本と独・仏など欧州大陸の中核国が2010年前半、米国が同年後半、英国などが2011年前半になると見る一方、中国・インド・インドネシアを中心としたアジア諸国は「2009年から2010年は、そこそこの成長を続ける可能性が大きい」と指摘。高成長を持続する中国経済は「2010年以降に調整局面入りする可能性がある」としたが、先進国の景気回復によって、その後の世界経済は「誰も引き受け手がないという状況にはならない」との見通しを示した。

 <流動性供給は2010年前半までに巻き戻し基調に、利上げに国際協調も必要>

 世界経済の先行きに明るい兆しが見え始める中で、これまで各国が実施してきた財政・金融措置からの出口戦略の議論が20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)や7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)などの場で始まっている。

 もっとも、世界経済の下振れリスクが依然として意識されており、出口戦略の実施は時期尚早というのが各国の共通認識。

 出口戦略ついて渡辺氏は、金融政策は流動性供給と政策金利の2つに分けて考える必要があるとし、前者について「潤沢に供給している流動性は、早い国で年末まで、遅い国で来年前半には、方向が逆になるとの印象を持っている」と指摘。

 一方、政策金利に対しては「多くの国がゼロに近い金利の中で、利上げにはもう少し時間がかかる。動かす時は、狭い意味での協調が必要だ。各国の事情に応じてということにはならない」と慎重な対応が不可欠との見解を示した。

 財政措置は「それぞれの国が状況に応じてやっていけばいいが、(景気の)下振れ要因が多く、財政刺激を急速に縮減するのは早い」と語った。

 <ドルの地位は「峠過ぎた」、代替通貨なく基軸は継続>

 G20などでは、世界経済の持続的成長を実現するため、米国の過剰消費抑制や中国の内需拡大など不均衡是正への取り組みが課題になっている。

 6─7日にはG20財務相・中央銀行総裁会議が迫っているが、渡辺氏は、前回のG20サミットやG7から間がないこともあり、「(G20財務相会合で)具体的な成果を出すには時間がない」と指摘。G20が世界経済の成長率を共有するとの見方があることに対しても「これまでも各国が何パーセント成長にするなどコミットすることはなかった。各国による自国経済の落ち込みに対する手当について定性的な議論が行われる可能性はあるが、定量的な議論については聞いていない」と語った。

 「リーマン・ショック」に端を発した世界的な金融・経済危機を背景に、ドルに対する信認の揺らぎが指摘されているが、渡辺氏は足元のドル安について「現在の米経済の難しい状況を考えれば、(ドルが)高くなるわけはない」と述べ、「ドル(の地位)が峠を過ぎたことは間違いない」との認識を示した。

 ただ、基軸通貨としてドルに代わる通貨がないとも強調し「ドルに無用な圧力をかけないことが大事だ。しばらくはドルを(基軸通貨として)使っていくということでいい」と指摘。今後、G7や「G7プラス中国」などの場で、ドル安を含めた通貨問題について議論していく必要があると語った。

 また、ドル/円相場について、今後半年は90円前後か90─95円での推移になるとの見通しを示した。

 (ロイターニュース 梶本哲史記者 伊藤純夫記者)








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