本文へジャンプします。



文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大
※スタイルシートを有効にしてご利用ください


現在位置: @niftyニューストップ > エンターテインメント > 映画 > イタリア映画界を揺るがした極上のミステリー ―No.19 大人の上質シネマ


映画

イタリア映画界を揺るがした極上のミステリー ―No.19 大人の上質シネマ

2009年7月10日(金)19時14分配信 東京ウォーカー

記事画像

北イタリアの美しい港町がロケ地。フジーネ湖などその静かな佇まいも印象的 [ 拡大 ]

-PR-

イタリア映画界で“10年に1度の名作の誕生”と囁かれる作品が現れた。あの『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)や『ライフ・イズ・ビューティフル』(98)を抜いて、イタリアのアカデミー賞で史上最多の10部門受賞という快挙を成し遂げた映画『湖のほとりで』だ。派手さやスケール感こそ前述の2作には及ばないが、“家族”という普遍的な問題を深く掘り下げたこの新たな作品は、観る者を圧倒する力を持っている。

物語の発端は、北イタリアの小さな村のはずれにある湖のほとりで、美しい少女・アンナの死体が発見されたことに始まる。犯人と争った形跡はなく、まるで眠ったように穏やかな顔つきの死体は、残酷ながらもどこか優しさをまとっているかのように謎めいていた。彼女は、いったい誰に、なぜ、殺されなければならなかったのか? この謎を解くミステリー仕立ての構成に、まずグッと引き寄せられる。

だが、この映画はただの“犯人探し”を描いたものではない。事件を追う刑事サンツィオの捜査を通して、アンナを取り巻く村の人々が抱えていた家族の問題が浮かび上がる。アンナの父親が娘を偏愛していたこと、アンナがベビーシッターをしていた子供が事故で亡くなり、その両親が別れてしまったこと、障害を持つ息子にうまく接することができない男が、村の中でただ一人、アンナを憎んでいたということ。そして、アンナ自身も、家族でさえ知らなかった衝撃的な秘密を抱えていたこと。これらの複雑な事情が次第に明らかになり、ドラマは家族の在り方についての問いかけを強めていく。

何より“大人”たちを惹きつけるのが、サンツィオ刑事の心の道行きだ。老齢にさしかかり、刑事としても人間としてもベテランといえる彼とて、自身の家族の問題については容易に解決することができない。認知症におかされた妻と、そんな母親に娘を会わせることができない辛さを抱える彼の葛藤が、ドラマの魅力をさらに深めていくのだ。

ミステリーをスパイスとして、家族間の“もつれ”や“ほころび”を謎解きの軸に盛り込み、重層的な語り口で展開する本作。その人間への厳しくも優しいまなざしと、家族の絆が見え隠れする感動的なクライマックスには、涙がこみ上げるというよりは、いつまでも胸に残るような深い印象が残る。そして、自分自身のパートナーや家族との関係について、改めて見つめ直さずにはいられないだろう。【トライワークス】

【関連記事】
『湖のほとりで』作品紹介&上映スケジュール
人間の温もりを伝えるイタリアの“キリストさん”―No.22 大人の上質シネマ (MovieWalker)
シェイクスピア「真夏の夜の夢」映画版はズバリ沖縄!―No.20 大人の上質シネマ (MovieWalker)








推奨画面サイズ
1024×768 以上

  • Copyright (C) 2009 共同通信社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 時事通信社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 読売新聞社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 レスキューナウ 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 Thomson Reuters. All rights reserved.ロイター・コンテンツは、トムソン・ロイター又はその第三者コンテンツ・プロバイダーの知的財産です。トムソン・ロイターから書面による事前承認を得ることなく、ロイター・コンテンツをコピー、再出版、再配信すること(キャッシング、フレーミング、又はこれらと同等の手段による場合を含む)は明示的に禁止されています。トムソン・ロイターは、コンテンツの誤謬又は遅延、或いはコンテンツに依拠してなされたあらゆる行動に関し一切責任を負いません。Reuters(ロイター)及びReuters(ロイター)のロゴは、トムソン・ロイター及びその関連会社の商標です。ロイターが提供するその他のメディア・サービスについてお知りになりたい場合は、http://about.reuters.com/media/をご参照ください。 /
  • Copyright (C) 2009 産経新聞社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 スポーツニッポン新聞社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 アイティメディア 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 日刊スポーツ新聞社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 J-CASTニュース 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 Record China 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 日刊ゲンダイ 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 小学館 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 朝日新聞出版 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 講談社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 ダイヤモンド社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 扶桑社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 文藝春秋 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 東洋経済新報社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 NTTレゾナント 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 リクルート 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 キャリアブレイン 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 角川マーケティング 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2008-2009 Broadmedia Corporation. All rights reserved./
  • Copyright (C) 2008-2009 National Geographic. All rights reserved. 記事・写真等の無断転載を禁じます。 /
  • Copyright (C) 2009 CyberAgent 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 集英社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 RAUL 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 住宅新報社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 フィスコ 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 テクノバーン 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 聯合ニュース 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 WoW!Korea 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 プレジデント 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 翔泳社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 BCN 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 オールアバウト 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 はてな 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 リアルスポーツ 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 東京カンテイ 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 NPO法人放送批評懇談会 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 GLOBIS.JP 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 PHP研究所 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 MTV Networks Japan株式会社 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 京都新聞 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 ぴあ 記事の無断転用を禁じます /
  • Copyright (C) 2009 マガジンハウス 記事の無断転用を禁じます


このキーワードの