マイケル・ジャクソン、死の引き金に周囲は気づかず
2009年10月19日(月)0時0分配信 MTV
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マイケル・ジャクソンは死の直前の4ヶ月間、ロサンゼルスで復活コンサートのリハーサルに励んでいた。だが、一緒にリハーサルに参加した誰もが、マイケルが処方薬中毒で苦しんでいることに気づかなかったという。16日に全米の書店に並んだ米「エンターテインメント・ウィークリー」誌には、リハーサルの模様を追ったドキュメンタリー映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の特集記事が掲載された。
リハーサルに参加した仕事仲間たちは、痩せ過ぎていたマイケルが十分に食事を取らず、過酷なリハーサルや50公演をやり遂げることができないのではないかと心配していた。しかし、死因につながった処方薬中毒には、全く気づかなかった。
「マイケルは現場に来ると、"昨日は寝なかった"と言っていた。でも、それから彼が一流のパフォーマンスを披露するのを見ていたから、誰も疑問には思わなかったんだ」と振付師のトラヴィス・ペインは語った。映画『ハイスクール・ミュージカル』の監督でもあるツアー・ディレクターのケニー・オルテガはマイケルの処方薬中毒について、「正直に言って、僕らには見当もつかなかった」と語っている。
6月に急逝したマイケルは、不眠症の治療として手術用の麻酔薬を投与されたことによって死亡したとされている。死因が判明して以来、周囲の人間がどれだけマイケルの中毒について認知していたのか、物議を醸していた。
ロンドンでの復活コンサートのプロモーター、「AEGライヴ」社のランディー・フィリップス社長は、マイケルが亡くなった日に救急車を追ったときのことを同誌に語っている。
「絶対に忘れません。たくさんの人たちが走り回っていて、半狂乱で彼を蘇生しようとしていました。(主治医の)マーレイ医師も居て、完全に取り乱していました」とフィリップス氏は述べた。
「看護師が出てきて、"ジャクソン夫人はどこですか?"と言いました。マイケルの両親はまだ到着していませんでした…迷ってサンタ・モニカの病院に行ってしまったのです。看護師に"彼は生命維持装置につながれています"と言われて、僕は"つまりはどういうことですか?"と訊きました。彼女いわく、脳死しているが、息はあるという話でした」。
医師がマイケルを蘇生しようと懸命になっている一方で、リハーサル会場のステイプルズ・センターでは、クリエイティブ・チームが正式な情報を待っていた。マイケルが亡くなった6月25日は、「Dirty Diana」と「Beat It」の曲間をつなぐマジック・イリュージョンのリハーサルが予定されていたという。マイケルが死亡したという情報にその場は凍りついた。
「誰もが感覚を失ったようでした」とフィリップス氏は述べた。「みんな、どうやって理解するべきかわからなかったのです」。
それ以来、友人や家族、仕事仲間たちは、キング・オブ・ポップの死を理解しようと苦悩している。
「僕は彼の才能に畏敬の念を抱いていましたが、同時に彼を哀れんでいました。彼の人生があまりに満たされていないと感じたからです」とフィリップス氏。「彼はこの孤独に追いやられたようなものです」。
「マイケルが時にとても孤独な生活をしていたことは知っていたよ、その存在のせいでね」とペインは加えた。「でも、マイケルはもう苦しんでいないという事実に気持ちを集中することにしたんだ。彼はもう、彼で居なくてはならないという日常的な苦しみから解放された。そして世界は彼の音楽やアートを永遠に楽しむのさ」。
映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』は10月28日より2週間の期間限定で全世界同時公開となる。前日には2枚組のコンピレーションCDがリリースされる予定だ。■