質実剛健な面白さ!!「草野キッド」
2009年9月2日(水)8時50分配信 All About
ゲストがスポットライトを独り占めする「自分史バラエティ」。あると思います。 [ 拡大 ]
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■地味なのに見ごたえあるバラエティ
23時台のバラエティが普通に毎回2ケタの視聴率を獲得する昨今、深夜番組の意味合いも変ってきたようです。加えて、全国ネット枠の深夜バラエティも増加。こちらはプライムタイム並に予算があるのか、毎回、豪華なセットにメジャーなゲストで、幅広い視聴者層に向けた内容になってます。
マニアックな香りを漂わせ、従来の深夜っぽさを失っていない番組となると、どうやら25時あたりに生息しているようです。草野仁と浅草キッドという異色トリオがMCを勤める「草野★キッド」(深夜0:45〜1:15 テレビ朝日ほか)もその一つで、2005年の放送開始以来、安定した人気を獲得しています。
これに限らず深い時間帯には共通してることですが、番組予算の少なさを何となく感じてしまうんですね。しかし、そうした低予算を逆手に取って、「草野キッド」は地味ながらも興味を引く質実剛健な企画で、生き残りをかけているんです。
■予算削減が功を奏した!?
スタート当初は「草野ランド建設」というテーマで、多彩なロケ企画を展開してましたが、最近では全面的にリニューアル。「人気者の自分史バラエティ」と題して、ゲストが自身の半生を振り返り、ラストには経験に裏打ちされた格言を披露するというコンセプトにシフトしたようです。
登場するのは、毎回1組の芸能人。芸人と女性アイドルの出演する頻度が高いのは、この時間帯の視聴者層が男性中心ということから考えてのことでしょう。「徹子の部屋」など普通のトーク番組と違うのは、そのゲストが壇上に立って、手書きのフリップを使い、順を追って発表していくところです。
もともと週代わり企画の中にあった「格言道場!」が、レギュラー化されたものですが、単発の頃には毎回3、4組が登場してたものでした。それが1組だけになったことで、一見地味な構成になったと思いきや、逆に深い内容を掘り下げられるようになったのです。
■若手芸人も山あり谷あり
「徹子の部屋」といえば、最近では芸人キラーの番組として名高いですが(笑)、こちらは芸人にとって最高の環境と言えます。売れない頃の苦労話や、ブレイクのきっかけ、人気のギャグはどうやって生み出したのかといった「芸談」を、ギャグを交えてたっぷり聴けますから。長年、浅草キッドが仕切ってきたことで、芸人のことを知り尽くした番組だからこその路線でしょう。
おそらく、事前の取材にかなり力を入れてるのでは。その部分で充分練りこんで面白い半生記を完成させているから、後は本番でそれを繰り返すだけ。あとは草野キッドの面々が、聞き手として完璧に盛り上げてくれます。
これまで登場したのは、出川哲朗、オードリー、サンドウィッチマン、FUJIWARA、響、U字工事など多士済々。ぱっと見、テレビに出始めてすぐブレイクしたように思える若手芸人でも、売れるまでには試行錯誤があり、人一倍の苦労をしてきたんだなと毎回感心させられます。
■今後への期待
アイドル登場の回で言えば、芸能ニュースにまでなった、くまきりあさ美の壮絶な「自分史」の印象が強すぎて……。例えて言うなら、リアル「嫌われ松子」というか。ぜひとも本人出演でドラマ化して欲しいもの。
今後の「自分史バラエティ」で取り上げて欲しい人は大勢いますが、いわゆる一発屋芸人の皆さんにも登場していただき、その栄光と没落を存分に語ってもらえないでしょうか。これこそ「徹子の部屋」などのトーク番組では、なかなか聞きだせないテーマだと思うのですが。