東京商工リサーチは先ごろ、社名の中に山手線の駅名が入った企業の調査結果を発表した。該当する会社がゼロという「新大久保」の“不人気”ぶりが判明するなど興味深い結果だが、あらためて「東京」という言葉が持つ圧倒的なブランド力が浮き彫りになったのが特徴だ。
調査は、東京商工リサーチの企業データベースに登録されている200万社以上を対象に行われたが、そもそもなぜ、こんな不思議な調査を実施したのか。同社は「今年は山手線命名100周年でもあり、山手線とともに歩んだ企業という観点で調査しました。当社では100年以上の歴史がある特集を行ってきた経緯があり、その一環でもあります」(情報本部)と説明する。
結果は表の通りで、東京がダントツの1位。次いで上野、大塚が上位にランクインしたのは、地名というより名字との関係が強そうだ。逆に下位の有楽町−西日暮里では、駅名の入ったすべての企業が都内にあり、山手線の駅との密接な関係がうかがえた。こうした傾向は巣鴨、池袋、新宿などにも見られる。
今回の調査で明らかになったのは、「やはり東京のネームが持つ圧倒的なブランド力。全国の企業は東京の名を付けることによるブランディング効果を狙っている」(同)ということ。「東京○○」など、社名に「東京」を入れた企業は全国に1万3221社あるが、このうち東京23区内にあるのは9552社。実に4000社近くが23区外でも「東京」を名乗っているのだ。
あわせて行われた「山手線の駅と同区内にある創業100年超え企業」の調査で該当したのは27社。東京が21社、上野が3社、神田が2社、池袋が1社と、一部の地域に集中。やはり東京がトップになったのは、丸の内や大手町に戦前から開けたオフィス街の影響が大きいとみられる。
【山手線の駅名と同商号企業の数】
東京 1万3221
上野 1521
大塚 1347
神田 871
渋谷 740
品川 345
田町 328
大崎 288
目黒 259
恵比寿 166
新橋 129
田端 125
代々木 88
原宿 70
池袋 63
目白 63
新宿 60
五反田 40
秋葉原 34
駒込 29
巣鴨 19
日暮里 13
浜松町 12