メチャメチャになってきたJAL救済
2009年11月2日(月)10時0分配信 日刊ゲンダイ
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振り出しに戻った。JALの経営再建は、「企業再生支援機構」の手で仕切り直しとなった。
支援機構は、もともと中小企業が対象で「“地方版”産業再生機構」と呼ばれた組織。ムリヤリ巨大企業・JALを引き受けさせることになる。苦肉の策なのは明らかだ。
29日タスクフォースから報告書を受け取った前原国交相は、今後は支援機構の下で再建策をつくるので、「(報告書の)公表はまったく意味がない」と言い切った。
しかし、そんな“意味のない”仕事の対価として、億単位のカネが支払われる。
「タスクフォースの主要な任務は、『資産査定』でした。この1カ月で多い時は100人が投入された。その費用は合計数億〜10億円になる。資産査定には弁護士や公認会計士が加わり、経費は1時間単位で計算され、時給は数万円。もっとも米GMは資産査定に100億円かかっている。それに比べればJALの査定は安い、というのが企業再生や企業合併の世界の認識です」(金融関係者)
●タスクフォースの資産査定はパー
専門筋が「安い」と言っても、庶民にはベラボーと思える費用は、「コンサルタント料」としてJALが支払わされる。支援機構はあらためて独自に資産査定するというから、タスクフォースの査定は結局パーになる可能性が高い。JALは数億円をドブに捨て、支援機構の資産査定に、もう一度大金を払うことになりかねない。航空行政に詳しく、国交省の成長戦略会議のメンバーでもある中条潮・慶応大学教授はこう言う。
「やはりJAL再建は、会社更生法でやるべきなのです。『法的整理では飛行機が飛ばなくなる』といいますが、プレパッケージ(再建計画やスポンサーを用意してから申し立てる)にすれば、突然、運航が止まるようなことはない。政投銀の融資や政府保証があれば、『公益債権』として裁判所も事業をストップさせることはないでしょう」
政府は、「公的資金注入」「企業年金引き下げのための特別立法」「省庁横断の対策本部」と、JALのために至れり尽くせりのメニューを揃えようとしている。こんなムダ遣いをするような会社に、湯水のように税金が使われる。冗談じゃない。
(日刊ゲンダイ2009年10月30日掲載)