JAL再生に乗り出す 西沢宏繁社長の冴えない評判
2009年11月5日(木)10時0分配信 日刊ゲンダイ
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「西沢? Who」――。経営再建中のJAL支援が、企業再生支援機構に委ねられることが固まった。しかし、ナショナルフラッグに大手術を施すにもかかわらず、この機構のトップ、西沢宏繁社長(72)の知名度は低い。どういう人物か。
「たいへん優秀な方です」
こう指摘するのは、西沢氏を知る上場会社役員だ。西沢氏は京大卒、日本興業銀行(現みずほコーポレート銀行)常務、そして東京都民銀行頭取、会長を歴任、10月14日に支援機構初代社長に就任した。
「人をまとめていく才に長(た)けていて、都民銀行頭取の時に、ベンチャー企業を発掘するために勉強会を精力的に開いていましたが、多くの新しい企業経営者が集まっていました」(前出の上場会社役員)
一方で、厳しい面を併せ持っている。
「社員には徹底して実績主義を貫き、都民銀のプロパーだけでなく、転職してきた大手銀行マンの扱いも同様で、成果が上がらない行員は容赦なくリストラされました」(都民銀行関係者)
取引先にもシビアだ。西沢氏と付き合いがあった企業が融資を申し込んでも、「不動産分野には融資しないと、きっぱり断られました」(都内ディベロッパー関係者)というから情に流されない。
西沢氏は興銀マンというエリート意識が強く、部下はずいぶん泣かされたようだ。都民銀行と八千代銀行の合併話がマスコミに流れた際、西沢氏は情報を流した行内の犯人捜しに血眼になったというし、「合併の事実がないのに報道されたことを金融庁にコボしていた」(有力地銀幹部)という。
問題はJALを含め、負債を抱えてニッチもサッチもいかなくなった企業を再生できるかどうかだが、なんとも心もとない。頭取・会長を合わせて12年間在任したものの、この間5期赤字を出し、金融危機でライバル地銀が潰れるというチャンスを得ながら、都民銀の存在を期待されたほど押し上げられなかった。興銀OBからは「西沢さんにこの機構をオペレーションできるとは思えない」という不安の声が聞こえてくるのだ。
(日刊ゲンダイ2009年11月2日掲載)