「ATM」カメラの男は犯人なのか
2009年11月7日(土)10時0分配信 日刊ゲンダイ
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●交友関係では浮上しなかった顔
千葉県松戸市の女子大生殺害放火事件で、県警は殺された千葉大4年の荻野友花里さん(21)名義のキャッシュカードを使って2万円を引き出していた男の画像を公開した。捜査本部には3日までに「似ている人物を見た」との情報が60件寄せられたというが、この男が実行犯なのか。実はナゾだらけだ。
松戸署捜査本部が公開した男の画像は、身長170センチほどのやせ形。青っぽいシャツ姿で、野球帽をかぶっていた。
「画像は21日午後、友花里さんの自宅から徒歩で15分のJR松戸駅近くのATMの防犯カメラに写った姿です。県警は早い段階でこの画像を入手。当初は『怨恨(えんこん)』による犯行とみて、友花里さんのアルバイト先のキャバクラや部屋に出入りしていた複数の関係者の中に該当者を探していたが、誰もいなかった。そこで犯行目的を『強盗』に切り替え、あらためて情報公開を求めたとみられます」(捜査事情通)
しかし、ここで疑問が残る。犯人の目的が強盗なら、友花里さんの部屋で財布と2万円が見つかったのはおかしいし、公開された画像の男が実行犯なら、カネを引き出す際に変装しなかった理由も分からない。しかも、この男はコンビニなど3カ所のATMを3時間かけて歩き回っており、一刻も早く現場から逃走しようとした様子がうかがえないのだ。殺害に慣れたプロか、でなければカネをおろしただけの「出し子」のどちらかだ。
「この男が誰かの命令でATMを操作していたのか、殺害の実行犯なのか、前後の動画を分析すれば、ある程度の推理、判断はできる。本来は事件の記憶が鮮明なうちに、動画を含めた画像を公開した方がよかった。怨恨か強盗かの捜査の見立てで、県警は迷ったのではないでしょうか」(司法ジャーナリスト)
だんだん後手後手になっていた。
(日刊ゲンダイ2009年11月4日掲載)