増税よりも特別会計の見直しが先じゃないのか!
2009年11月7日(土)10時0分配信 日刊ゲンダイ
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「たばこ税」に「環境税(地球温暖化対策税)」。民主党のマニフェストになかった増税策が、政府税制調査会で一気に噴出してきた。鳩山首相も、「環境や人間の体の面から見て、増税の方向があり得べしかなとは思う」とコメント。このまま増税が既定路線になってしまいそうだがちょっと待って欲しい。選挙前に民主党が主張していた“財源捻出策”は一体どうなってしまったのか?
民主党は、「埋蔵金」などで5兆円、「国の総予算207兆円の全面組み替え」で9.1兆円を捻出できるとしていた。総予算207兆円には、もちろん特別会計が含まれている。ところが、具体的に特別会計を見直す議論や動きは一向に進まない。それどころか、「所得税の扶養控除廃止の10年度実施」や「所得税の特定扶養控除の縮小」「住民税の扶養控除の廃止」といった他の増税策までブチ上げる始末だ。「取りやすいたばこで増税」とか「一方で減税したら、一方で増税」では自民党時代と何も変わらない。
亀井金融相が「特別会計に切り込めば20兆円、30兆円の財源はすぐ出る」と言っているのだから、増税の前に先に特別会計見直しを内閣で話し合うべきだ。
なぜそれができないのか。
「財務省の官僚に聞いたところでは、既に8月の段階で、民主党案の9.1兆円はムリで、どんなに頑張っても3兆円しか捻出できない、と予防線を張っていました。その通りになっていますね」(ルポライター・横田由美子氏)
さらに財務省は、埋蔵金でも民主党に肩透かしを食らわせている。
「マニフェストでは、外国為替資金特別会計の運用益を『埋蔵金』の頼みにしていましたが、1ドル=99円以下の円高では運用益は出ないため、新たな財源にはならなくなったのです」(横田由美子氏=前出)
●財務省に操られ、自民党と大同小異
結局、マニフェストに書かれた財源は、あれもダメ、これもダメとなって、民主党政権はお手上げ。苦し紛れに「増税」による財源探しに傾いてきたわけだ。これでは財務省の思惑通りだ。
「特別会計や公益法人の統廃合、公務員人件費など、もっと大きいところに切り込めばいいのに、概算要求95兆円の一般会計をまずは3兆円削れるかどうか、という話に終始しているのはおかしい。環境をコントロールするためという税自体は悪くありませんが、それならきちんと負担の面をマニフェストに書くべきでした」(経済評論家・山崎元氏)
財務省が敷いた増税レールの上に乗せられつつある鳩山民主党は、もう一度、原点に戻れ!
(日刊ゲンダイ2009年11月4日掲載)