リストラ策 注目の「2兆候」
2009年11月9日(月)10時0分配信 日刊ゲンダイ
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企業のリストララッシュ、失業拡大が時間の問題になってきた。日銀が2日発表した「展望リポート」では、来年4―6月期のGDPがマイナス成長に落ち込む可能性があると予測している。景気の“2番底”に備え、多くの企業が年末からリストラに着手するとみられている。
すでに企業は人件費カットに動きだしている。大卒の内定者は前年比3割減。高卒の就職内定率は37.6%にまで落ち込み、前年同期から13ポイントの下落は過去最大だ。リストラにモロに直撃されそうなのは建設業界である。
「麻生政権の補正予算もあり、建設関係は上半期に前倒しで工事を受注しましたが、政権交代があって公共工事が絞られる方向ですから下半期は不透明です。製造業が少し良くなっていますが、飲食店や情報通信関係のサービス業、広告業は厳しいですね」(東京商工リサーチ・関雅史氏)
東京商工リサーチのまとめによると、09年上半期に希望・早期退職を募集した企業は前年同期比3.7倍の145社にのぼった。下期に入って募集は落ち着きを見せているというが、年度末に向け雇用不安が高まる兆候が出てきている。
(1)1年で2度の早期退職募集
上期に早期退職を募集したにもかかわらず、夏以降に再び募集した主な会社は下記の表の通り。こういった企業が増えるのは懸念材料だ。
(2)役員報酬の減額
役員報酬を減額する企業も目立ってきた。子ども服の「ナルミヤ・インターナショナル」は、代表取締役の月額報酬3カ月間30%カット、常務25%カット、取締役20%カット、執行役員15%カット。アルバム・製本最大手「ナカバヤシ」は代表取締役が3カ月間10%カット、その他取締役5%カット。情報サービス大手「CSKホールディングス」は代表取締役と取締役が9カ月間55%カット、執行役員25%カットなどとなっている。
「役員報酬を減らすのは、社員のリストラに踏み切る前段階となるケースが多い。さらに最近の傾向として、早期退職募集ではなく、いきなり解雇通告で人員削減をする企業が出てきています」(前出の関氏)
ボーナスが記録的な下げ幅となる今冬。経営側は、どんどん縮小均衡に走っている。年末、年度末に向け、リストラがジワジワ広がる。今は、嵐の前の静けさにすぎない。
◇社名/1度目/募集・応募人数/2度目/再募集人数
◆カッシーナ・イクスシー/2/2〜18/40人募集 60人応募/10/19〜11/25人再募集
◆ダヴィンチHD/6/1〜15/20人募集 21人応募/10/14〜30/10人再募集
◆住江織物/3/25〜4/10/80人募集 82人応募/9/25/30人再募集
◆図研エルミック(旧エルミック・ウェスコム)/2/16〜25/50人募集 41人応募/10/13〜26/40人再募集
◆山一電機/2/27〜3/13/50人募集 54人応募(40歳以上対象)/10/19〜11/13/60人再募集(30歳以上対象)
◆曙ブレーキ工業/5/7〜6/3/150人募集 92人応募(38〜59歳対象)/8/24〜9/18/80人再募集(30〜59歳対象)
◆永大化工/3/23〜27/40人募集 39人応募(勤続1年以上対象)/10/1〜7/47人再募集
(日刊ゲンダイ2009年11月6日掲載)