10年春 新卒者は大泣き“採用激減38社リスト”
2009年10月26日(月)10時0分配信 日刊ゲンダイ
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今春の悪夢がよみがえる。新卒者の内定取り消し、自宅待機、入社延期と、就職戦線は異常だった。当時から企業の採用担当者は「10年春の新卒採用は最も厳しくなる」と口にしていたが、恐れていた事態が現実になってきた。
さまざまな調査結果や報道などによると、10月上旬時点での内定者数(大卒中心)は、前年比で約3割減。前年より100人規模で採用数を減らした会社は38社に上っている。
リーマン・ショックの後遺症に苦しむ金融界の採用激減が顕著だ。メガバンクはそろって1000人規模の減少。みずほFGは「金融情勢などを考慮した結果」という。野村証券、大和証券も数百人減らしている。
輸出企業の採用抑制も目立つ。東芝、日立製作所、ソニー、シャープ、NEC、キヤノン、スズキ……。経営悪化が採用減に結び付くのは当然だが、そればかりではない。
「育児休暇や産休の充実で、働き続ける人が増えている」(三菱東京UFJ銀行関係者)や「再就職が難しいせいか、離職者が少ない」(セブン&アイ関係者)。要は、辞める人間が極端に減っているので、採用を抑制せざるを得ないということだ。
第一生命経済研究所の新家義貴主任エコノミストが言う。
「雇用の過剰感は今も変わっていません。企業にとって、一番減らしやすいのは新卒採用ですから、そこにシワ寄せがきます」
経営再建中のJALは、来春採用のスチュワーデスを3分の1に減らした。JR東日本やJR東海、関西電力、三菱重工のように採用数を増やした会社もあるが、全体では大幅減だ。下記別の38社で計算すると、前年比47.5%減。ほぼ半減だ。
「企業は、雇用過剰の対策として労働時間を調整したり、一時休職を実施するなどしています。景気が回復してきても、労働時間の延長、休職者の復職、残業などで対応します。採用拡大は、その次。雇用環境の厳しさは当分続くでしょう」(前出の新家氏)
失業率は戦後最悪の水準(8月5.5%、7月5.7%)にある。有効求人倍率も0.42倍(8月)と過去最低だ。来春からは、就職できなかった学生が失業者にカウントされるケースも出てくる。雇用環境の改善は全く見えてこない。
◇社名/10年度内定数/09年度実績
◆みずほFG/1370/2350
◆三井住友銀行/993/1949
◆日立製作所/800/950
◆東芝/700/980
◆三菱東京UFJ銀行/650/1563
◆JTBグループ/550/900
◆野村証券/500/650
◆トヨタ自動車/※480/935
◆富士通/440/585
◆キヤノン/400/876
◆シャープ/400/700
◆綜合警備保障/400/690
◆大和証券グループ/360/833
◆大日本印刷/315/435
◆リコー/314/479
◆凸版印刷/290/400
◆積水化学グループ/260/
◆スズキ/246/621
◆ソニー/230/540
◆大和ハウス工業/224/458
◆スギ薬局/213/395
◆セブン−イレブン・ジャパン/213/412
◆青山商事/212/314
◆積水ハウス/181/432
◆伊藤園/160/287
◆島忠/120/220
◆住友不動産販売/107/284
◆京セラ/102/243
◆富士ソフト/102/316
◆NEC/100/840
◆三洋電機/91/259
◆CSKホールディングス/90/323
◆総合メディカル/85/217
◆オリックスグループ/67/298
◆近畿日本ツーリスト/51/152
◆リクルート/49/170
◆平和堂/47/179
◆日本旅行/30/132
◆合計/11942/22770
※は採用計画数
(日刊ゲンダイ2009年10月23日掲載)