「住宅瑕疵担保履行法」って何?
2009年10月29日(木)10時0分配信 日刊ゲンダイ
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今月1日から施行された「住宅瑕疵(かし)担保履行法」。4年前のマンションなどの耐震偽装事件の発覚がきっかけで生まれた新しい法律だ。欠陥住宅と分かり、売り主側が倒産しても修繕費用が保証されるのが骨子。中身はこんな具合である。
法律の対象となる住宅は完成から1年以内で、人が住んだことがない新築の一戸建てと分譲マンションだ。中古住宅は対象外。保証期間は物件が引き渡されてから10年間で、この間に基礎、柱、梁などの構造部分や雨漏りなどの欠陥が見つかった物件に修繕費用が保証される。仕組みについて、個人向け不動産コンサルタント「さくら事務所」の長嶋修代表はこう説明する。
「物件の売り主側(ハウスメーカーやディベロッパー、工務店)は、『住宅瑕疵担保履行保険』に加入する、あるいは供託金を法務局に預けると法律に定められています。供託金は最低2000万円で、欠陥がなければ10年間手を付けられませんから多くの売り主は保険に加入。10年間の保険料(掛け捨て)は広さで違いますが、一戸建てなら6万から9万円、3LDKマンションなら5万円ほど。一括払いです。ほとんどの売り主は保険料を販売価格に上乗せします。保証期間10年の間に欠陥が見つかると、修繕費用の8割は保険金でカバーされ、残る2割は売り主側が負担する」
売り主が倒産した場合、買い主が保険会社に請求すると、修繕費用の全額が保険金で賄われる。これにより倒産で住人が泣き寝入りしてしまうケースがなくなるわけだ。
また、売り主が修繕を渋った時は、買い主は全国各地の弁護士会に設置されている住宅紛争処理機関に仲裁(弁護士2人と一級建築士の合計3人が当たる)を依頼できる。費用は申請料1万円だけで済む。これも新法に定められている。
「仲裁が不調に終わると、裁判に発展しますが、骨が折れるのでそこまで踏み切る売り主はいないと思います。現実には住宅紛争処理機関が仲裁に乗り出すケースはまずなく、買い主と売り主の話し合いでトラブルは解決されるでしょう」(国土交通省住宅生産課担当者)
これからは新築住宅購入の際、売り主に修繕費用の捻出法を確かめることだ。
(日刊ゲンダイ2009年10月26日掲載)