伊豆諸島の八丈島近海で鎮西町漁協(佐賀県唐津市)所属の8人乗り漁船「第1幸福丸」が転覆した事故で、救出された3人が「船の中では暗いすき間の中でずっと同じ姿勢でいたので、体のあちこちが痛い」と話していることが29日、分かった。入院先の東京都八丈町立八丈病院の看護師らが記者会見し明らかにした。
海上保安庁の調べでは、第1幸福丸は船体に損傷がないことなどから高波を受け一気に転覆した可能性が高く、救出された3人から遭難当時の状況を聴く。海上保安庁は依然行方不明の甲板員、中田聖悟さん(25)=東京都=ら4人を捜索。静岡県下田市の下田漁港からも、新たに漁船6隻が捜索に加わった。
救出された3人はいずれも甲板員の鳰原(にゅうばら)貴光さん(33)=静岡市、宇都宮森義さん(57)=下田市、早川雅雄さん(38)=大阪市。
八丈島で記者会見した沖山みよ看護師長によると、3人は朝食は大盛りのごはんを食べた後も「まだおなかがすいている」。鳰原さんは「救助されたらロールケーキを食べ、スポーツ飲料を飲みたかった」と話したといい、病院は朝食後にロールケーキとオレンジジュースを出した。
鳰原さんは、救助された時の心境を「潜水士に『助けるからな』と言われてほっとした。映画の『海猿』を思いだした」と語ったという。