伊豆諸島の八丈島近海で鎮西町漁協(佐賀県唐津市)所属の8人乗り漁船「第1幸福丸」が転覆した事故で、奇跡的に生還した乗組員3人が死亡した船長の牧山新吾さん(40)の家族らと面会し遭難した状況を説明していたことが2日、漁協関係者の話で分かった。
今も行方不明となっている乗組員4人の家族らも含めた約30人が先月31日、静岡県下田市の伊豆漁協で、宇都宮森義さん(57)、鳰原(にゅうばら)貴光さん(33)、早川雅雄さん(38)の3人から約20分間にわたり話を聞いた。家族らは「よく頑張ったね」などと3人に声を掛け、握手を交わしたという。
幸福丸は先月24日夜、下田港(下田市)へ向かう海上で転覆。船長は操舵(そうだ)室でかじを取り、残る7人は居住室で休んでいた。不明の4人は脱出したが、居住室の入り口が冷蔵庫でふさがれた。結果的には居住室に閉じ込められ脱出できなかった3人が4日後に救出された。
同席した関係者は「家族には『4人は船外に出たのが良くなかったのだろうか』と悩んでいる人もいた。しかし3人から直接状況を聞けて納得した様子だった」と振り返った。