トヨタ自動車が今シーズン限りで世界最高峰の自動車レース、フォーミュラワン(F1)から撤退する方向で最終調整に入ったことが、4日分かった。経営資源を環境や車両安全などの技術開発に振り向ける。F1については、すでにホンダも昨年のシーズン限りで参戦から撤退しており、日本車メーカーによるF1参戦はなくなる。
トヨタは7月、子会社の富士スピードウェイ(静岡県小山町)での開催地を返上を決めており、F1から完全撤退する。トヨタは平成14年にF1に参戦。開催地返上を決めたあとも、F1参戦は車両技術の開発に生かせることなどを理由に、平成24年までの参戦継続の方針を示していた。
しかし平成22年3月期の連結営業損益も2年連続の赤字となる見通し。F1参戦には、開催地での運営費用の20倍以上にあたる年間500億円程度かかるとみられ、参戦継続は費用負担が大きすぎると判断した。
トヨタは10月4日、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で行われたF1第15戦日本グランプリで2位となり、日本でのレースでは初の表彰台に立った。
今シーズンのF1参戦にあたって、持ち運ぶ部品の数を減らすなどの経費削減を進めていた。しかし社内では「トヨタの本業はF1ではない」(幹部)、「トヨタの知名度は向上したが、販売促進には必ずしもつながっていない」(関係者)などの声も上がっていた。