精密機器メーカーを傘下に持つ東証2部上場の投資会社「ユニオンホールディングス」(東京)の株取引をめぐる相場操縦事件で、逮捕された同社社長の横浜豊行容疑者(53)が新株を発行して資金調達を図るため、株価をつり上げた疑いのあることが5日、関係者の話で分かった。ユニオン社は仕手戦の前年、市場の株価に連動して株に交換できる「新株予約権」を大量に発行したが、株価が値下がりして行使されない状況が続いていた。府警は仕手戦の動機について、横浜容疑者や仕手グループから事情を聴き、全容解明を目指す。
関係者によると、ユニオン社は平成18年3月、株に交換すると約85億円を調達できる新株予約権を発行。この予約権は関連会社の「USSキャピタル」(当時)が引き受け、20年3月末までが交換の期限となっていた。
この予約権は、1株あたり192円以上でしか行使できない条件となっていたが、ユニオン社の株価は19年当初から120〜130円台で低迷しており、予約権が行使されない状態となっていたという。
横浜容疑者らの逮捕容疑となった19年4月の仕手戦では、株価は190円まで高騰しており、府警は横浜容疑者らが株価をつり上げることで予約権を行使させ、資金調達を図ろうとした疑いがあるとみて、動機の解明を急ぐ。
府警は5日、横浜容疑者の身柄を、東京から府警本部に移送。本格的に取り調べを始めた。
一方、ユニオン社は同日、社長の逮捕や本社が捜索を受けたことについて、「当社の関与は一切ない。捜査当局には全面的に協力する」とした専務名のコメントを発表した。