鳩山由紀夫首相が平成20年、個人所有していた株の売買で約7200万円の売却益を得たにもかかわらず、税務申告をしていなかったことが2日、分かった。鳩山事務所が公表した。すでに修正申告したという。事務所は「証券会社のアドバイスに従って20年に売却したが、確定申告時に手違いがあった」と説明している。
国会議員に報告義務のある所得等報告書についても、同様に株の譲渡益についての記載はなく、首相側は同日、同年分の所得等報告書(21年4月30日提出)の訂正を届けた。首相のずさんな資産管理が改めて露呈した格好だ。
鳩山由紀夫首相は同日夕、首相官邸で記者団の質問に答え、申告漏れについて「私の間違いだ。完全にうかつだった。ポカをしたのでおわび申し上げて修正した」と述べた。
首相側の説明などによると、鳩山首相は平成20年に株取引で、計7226万847円の所得を得たが、「21年3月の確定申告時に手違い」があり、申告漏れをしたとしている。
首相側が17年12月と今年10月23日に提出した資産等報告書などによると、首相がこの間に譲渡したのは、東急電鉄3万306株▽清水建設2万7702株▽住友商事2万4209株▽三菱地所1万9478株▽キリンビール1万5428株▽三菱電機1万3000株▽東洋紡績1万1240株▽東京電力7805株▽コーナン商事1650株▽王子製紙372株−の10銘柄計15万1190株。
鳩山事務所は株取引について、「21年1月5日の株券の電子化に伴い、特定口座に移すためみなし取得費を使い、株を市場で売り、含み益を確定する必要があった」と説明している。
首相も「20代から持っていた株があった。タンス株のつもりだった。株の電子化で無効になると指摘され、株券を売り買いしたが勘違いがあった」と記者団に経緯を説明した。
平野博文官房長官は2日の記者会見で「事実関係は把握した」と認めたが、「首相個人の問題だ」と述べた。