経営再建中の日本航空は5日、グループの国内線8路線と国際線8路線の計16路線を平成22年6月までに廃止すると発表した。このうち4路線が発着する神戸空港からは撤退。官民で設立した企業再生支援機構の支援決定に先駆けて赤字路線の廃止を決め、収益改善を目指す。収支改善効果は年間71億円を見込む。
記者会見した佐藤学執行役員は「生き残るためには路線見直しが避けられない」と述べ、今後も不採算路線の廃止を進める考えを示した。今回廃止する路線は、すでに日航が廃止方針を打ち出している約50路線の中に含まれる。海外ではメキシコ市、中国・青島、杭州、アモイの各地から撤退する。
一方、政府は同日、日航の再建問題を関係省庁で協議する「再建対策本部」の会合を開き、支援策について意見交換した。辻元清美国交副大臣は会合後、記者団に「来週中に(日航再建の)方向性を決めたい」との意向を示した。来週初にも会合を開き、公的資金注入など政府主導の再建策をまとめる考えだ。
企業年金について辻元副大臣は「国民目線での解決策が必要だ」と述べ、強制的に支給額を引き下げる特別立法に含みを持たせたのに対し、退職者で組織する「JAL企業年金の改定について考える会」は同日、厚生労働省を訪れ、現行法に基づく給付を求めた。世話人の福島隆宏氏が会見で「(年金減額は)財産権が心配される」と指摘するなど、特別立法には流動的な要素も残っている。