最高裁で死刑が確定する見通しとなった広瀬健一被告と豊田亨被告。2人は教団の“理系エリート”として、「科学技術省次官」の肩書のもと、武器製造などを担当していた。これまでの公判でも反省の言葉を述べた両被告は、さらに悔恨を深めているという。
早大理工学部を卒業して大学院に進み、昭和63年に入信した広瀬被告。弁護人によると、高校入試の参考書の原稿を拘置所内で執筆しているという。出版社があれば出版し、収益を被害賠償金に充てる考えだ。
また、昨年、カルトの危険性を訴える大学生向けの文章で、「贖罪(しょくざい)は私がいかなる刑に服そうとかなわない」と心境を記していた。
一方、豊田被告は、61年に東大に入学。麻原彰晃死刑囚の著書をきっかけに、入信し、大学院を中退して出家した。
弁護人によると、拘置所では、接見に訪れた知人らから、事件についてもっと語るように勧められているが、「自己の行為の言い訳になってはいけない。被害者は何も語れずに亡くなったのに、自分が語ることは僭越(せんえつ)で許されない」と固辞。事件の被害者援助を手がけるNPO法人に寄付を続けているという。