2年連続でミシュランの三つ星に輝いた日本料理店、「銀座小十(こじゅう)」(東京都中央区)の店主、奥田透さん(40)が今年10月、自伝「世界でいちばん小さな三つ星料理店」(ポプラ社)を出版した。出会いに導かれた人生や、料理への思いをつづった奥田さんは「神様が与えてくれた本当の三つ星は3人の子供たち」と振り返る。印税のすべては、重い心臓病の子供たちを救う「明美ちゃん基金」に寄付される。(中村真由子)
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奥田さんは静岡県生まれ。教師を目指し、県内有数の名門高校に進学した。しかし、親戚(しんせき)の鮮魚店を手伝ううちに料理の道を志すようになる。厳しい修業を経て料理人としての才能を開花させると、銀座に店を構えてわずか5年で、飲食店を星で格付けして紹介する「ミシュランガイド東京」の三つ星を獲得した。
自伝の出版は中学時代の恩師に勧められた。執筆中、数年前に知った明美ちゃん基金の存在を思いだしたという。難病に苦しむ子供たちの記事に胸が痛んだ。自身も6、4、1歳の子供を持つ親。「親は自分の体を投げ出してでも子供を助けたいと思うもの。それなのに、経済的な理由で手術を受けられないことがあるなんて、こんな残酷なことはない」と寄付を決めたという。
今月17日には「ミシュランガイド東京2010」の収録店舗が発表される。同店には、3年連続三つ星受賞の期待が高まるが、「毎日お金を払ってくださるお客さまは、いつもどこかで採点している。その人たちの評価の方が厳しいと思っています」と気負いはない。
奥田さんは基金の活動に「五体満足であることは、当たり前の幸せではない。多くの人の愛情で、子供を救う奇跡を呼んでほしい」と期待を寄せた。
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「明美ちゃん基金」への振り込みは、みずほ銀行東京中央支店・普通口座110−567941「産経新聞社会部明美ちゃん基金」。郵送の場合は、現金書留で〒100−8077 産経新聞東京本社社会部「明美ちゃん基金」へ。