■合理化方針これから
住友信託銀行と中央三井トラスト・ホールディングス(HD)は6日、平成23年4月をめどに共同で持ち株会社を設立し、経営統合すると正式に発表した。顧客から預かった信託財産残高は計119兆円に上り、信託業界では三菱UFJ信託銀行を抜き国内最大の“メガ信託”が誕生する。金融危機で経営環境が悪化する中、規模拡大と効率化で生き残りを目指す。
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持ち株会社名は「三井住友トラスト・ホールディングス」。住友信託が中央三井トラストHDと株式交換し、比率は今後詰める。統合時の会長は住友信託、社長は中央三井から就任する予定。その後、24年4月に傘下の住友信託、中央三井信託、中央三井アセット信託の3銀行を統合する。
同日会見した中央三井の田辺和夫社長は「金融危機で経営環境の急激な変化があった」と述べ、何度も俎上に上がりながら、実現しなかった統合に踏み切った理由を説明した。
住友信託の常陰(つねかげ)均社長は「資産管理業務や不動産業務などの総合的なサービス提供など多様化する顧客ニーズに応えられる」とし、信託銀行同士の統合のメリットを強調した。
一方、統合で店舗は計119店、人員が約1万3000人に増えるが、合理化について、田辺社長は「今後詰めていく」と述べるにとどまった。また、システムや事務の効率化などによる具体的な統合効果も示さなかった。
また、常陰社長は「メガの傘下に入るつもりはまったくないという点で完全に合致している」と語り、独立路線を改めて強調。一方で、関係の深い三井住友フィナンシャルグループ(FG)との連携は続け、「三井住友ブランド」も活用していく考えも表明した。
両行はメガバンクの三井住友FGとは一線を画していく構えだが、ライバルのメガバンク傘下の三菱UFJ信託銀行やみずほ信託銀行は、グループの厚い顧客網を活用して、取引先の拡大を進めている。国内唯一となる独立系信託として存在感を発揮できるのか。その真価が試される。