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ハイリスク……不倫の代償、ハウマッチ?

2009年9月20日(日)8時50分配信 All About

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不倫している当人たちは楽しいかもしれませんが、まわりの家族は不幸になるばかり。会社も良い迷惑です。 [ 拡大 ]

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 以前、ある俳優が「不倫は文化」という迷言?を残していましたね。でも、ちょっとした軽い気持ちで不倫をすると、後で大きなしっぺ返しを食らうことがあります。今回は、不倫をしたことによって、関係者にどんな出費があるかを見てみたいと思います。

■社内恋愛&不倫はリスク満載!

 以下のような不倫のケースを考えてみました。

 A子さん(23歳)は、入社2年目で、会社の受付嬢をしている美人さんです。A子さんには、学生時代から交際し、現在は婚約している彼(24歳)がおり、その彼と同棲していました。一方、会社の上司のBさん(35歳)は、部下からの信頼も厚く、仕事もバリバリこなし、家に帰れば良いパパです。Bさんには、愛する妻(33歳)と小学生になる2人の子ども(8歳、6歳)がいました。

 さて、こういう状況で、A子さんとBさんが不倫関係になりました。A子さんは、Bさんが既婚者であることを知っていました。他方、Bさんは、A子さんに婚約者がいることは知りませんでした。交際して半年が経過したある日、A子さんはBさんの子を妊娠しました。A子さんは、子どもを産みたいと言いましたが、Bさんは反対しました。結局、A子さんはBさんと別れ、子どもも堕ろすことになりました。また、上司であるBさんから社内でも冷たく扱われるようになり、それも苦痛となり会社を退職しました。

 Bさんの妻は、かねてからBさんが不倫をしているのではないかと疑っており、興信所に調査を依頼していました。調査の結果、Bさんが不倫をしていたことが判明したので、Bさんの妻は、A子さんに対し、内容証明書で300万円の慰謝料請求をしました。A子さんは、この内容証明書を同棲している婚約者に見られてしまい、結婚は破談となってしまいました。

 結婚が破談となったのはBさんのせいだと考えたA子さんは、会社のあらゆる部署に宛てて、Bさんが自分と不倫をしていたことを知らせる文面を大量にファックスしました。その結果、Bさんの不倫は会社で表沙汰になり、Bさんは会社で出世コースから外されてしまいました。

 これだけでも不倫はリスクが大きいことはおわかりかとは思いますが、今回は出費の面に焦点をあててみます。さて、上記のケースで、どんな出費があるでしょうか?

■不倫による出費

 不倫により、Bさんの妻はどんな請求ができるでしょうか。

 まず、Bさんの妻は、自分の夫を寝取ったA子さんに対して、慰謝料請求ができます。また、不倫は離婚原因になるので、Bさんの妻は、Bさんに対して、三行半をつきつけて離婚を求めることもできます。この際、Bさんの妻は、Bさんに対しても、慰謝料請求ができます。また、離婚となれば、Bさんの妻は、子どもの親権を獲得できる可能性が高く、したがって、Bさんに対して、子どもの養育費を請求することができます。さらに、Bさんに対して財産分与を求めることができます。具体的には、夫婦で築いた財産の半分を、BさんがBさんの妻に譲渡することになります。

 不倫の慰謝料の相場は、夫婦の結婚期間や年齢、子どもの有無、不倫の原因、不倫の期間、不倫の頻度、不倫相手の社会的地位、不倫相手に夫との間にできた子どもがいるか、不倫のほかに、夫婦仲が悪くなる原因があるか、などのさまざまな事情によって異なるので、一概には言えません。ただ、最近の裁判例では、金額は増加傾向にあるようです。異論のあることを恐れずに言うとすれば、だいたい100万円から500万円くらいが相場だと思われます。

 ところで、不倫の証拠をつかもうとして、探偵事務所や興信所に依頼するときは注意が必要です。これらの中には、残念ながら悪質な業者も多く、たいした調査もしていないのに、高額の金員を請求してくることもしばしばです。下手をすると、証拠をつかんで、裁判にも勝って慰謝料を支払ってもらったけれど、結局探偵事務所の費用を払ったら、マイナスになってしまった、などということもありえますから、よく注意してください。

■貞操侵害は請求可能?

 A子さんは、Bさんに別れを告げられたことで、傷つき、妊娠していた子どもも堕ろす羽目になりました。では、A子さんは、Bさんに対して損害賠償請求することはできないのでしょうか。これについては、原則として困難であると考えたほうがいいでしょう。不倫という違法な行為をしたために、自身が傷ついたとしても、その損害について慰謝料を請求することは難しいです。ただし、例外的に、ひどい男がうぶな女性をたぶらかしたようなケースでは、貞操侵害を理由に慰謝料請求ができる場合がありえます。

■婚約破棄による出費

 A子さんは、婚約者がいるにもかかわらず、Bさんと不倫をし、その結果、結婚が破談となってしまいました。これは、不倫をしたA子さんの責任です。婚約者は、A子さんに対して、婚約破棄による慰謝料請求ができます。結婚式の準備をすすめていたような場合には、式場のキャンセル料なども請求できるでしょう。婚約破棄の相場も、最近は上昇傾向にあります。数十万円から200万円程度が相場だと思われます。

■セクハラ被害は請求可能?

 Bさんは、職場でA子さんに冷たくあたり、居づらくなったA子さんが、会社を退職していますが、これはセクハラだと指摘される可能性があります。会社及びBさんは、A子さんから訴えられる危険性があります。会社としてはいい迷惑ですね……。

■名誉毀損・プライバシー侵害は請求可能?

 A子さんは、ファックスを大量にばらまいて、不倫の事実を会社にバラしてしまっていますが、これはBさんの名誉を棄損し、プライバシーを侵害するものです。よって、Bさんは、A子さんに対して、損害賠償請求ができます。

 ただ、もしもA子さんが、セクハラ被害を訴える過程で、不倫の事実を指摘し、会社の人事部など担当窓口にあてて、手紙を送ったようなケースであれば、正当な行為といえますので、A子さんが、Bさんから、訴えられることはないでしょう。

■不倫の代償は大きい!

 以上、不倫にまつわる出費についてお話しましたが、不倫は夫婦仲を崩壊させるだけでなく、不倫相手やその周囲の人間も巻き込んでの、ドロドロの争いにも発展しかねません。今回見たケースのように、社内恋愛であればなおさらです。そして、慰謝料の金額もバカになりません。このように、不倫にはさまざまなリスクが伴いますから、くれぐれも安易に不倫をするのはやめておきましょう。

【よくわかる法律・裁判:酒井将】

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