あなたが「片付けられる人」になれないワケ
2009年10月21日(水)10時0分配信 All About
掃除と片付けでは、脳の働きはまったく違います [ 拡大 ]
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出しても出しても、売れ続けるのが「収納の本」なのだそうです。なぜだと思います? 理由はカンタン。どんなに収納のワザを本で勉強しても、誰もその通りに片付けられるようにはならないからです。一冊読んですぐ片付けられるようにならないからこそ、日々大量の収納本が生まれて、買われていくのです。さて、ではどうして人は、カンタンに「片付けられる人」になれないのでしょう。
答えは「脳の性質」にありました。あなたがどうやっても「片付けられる人」になれないワケ。大丈夫、片付けられないのにはちゃんとした理由があるのですから。
■片付けには大きく「脳」が関係している
よく、掃除と片づけを混同している人がいます。でも、この二つの家事は根本的にまったく違うもの。掃除が得意な人でも、片づけが苦手な人はいます。整理整頓がとても得意なのに、家が埃だらけと言う人もいます。
掃除は、プロセスを踏襲していけば、誰でもある程度の結果が得られる仕事です。しかも、そのプロセスは体系化されています。ガラスを拭く、油汚れを落とす、ほこりを取る。目的別にプロセスを踏むことを繰り返していけば、家の汚れは落ちます。
さて、では片付けはどうでしょう。
片付けている時、人の脳は次のようなプロセスを踏んでいます。
1、散らかったものを見て、脳の中で識別、分類する
2、分類されたものを、どこに戻すかを判断する
3、戻す場所がないものは、その形態に合わせて新たに収納場所を作る
4、ものの形、使う頻度などに合わせてものの配置を決める
これは非常に高度な脳の働きです。形の識別、三次元空間の把握、用途や頻度の判断、形状に合わせた配置など、片付けている最中の人の頭の中は、フル回転しているはずです。
しかも、これらのプロセスは各オフィスや家庭でまったく違った条件下のもとで行われます。つまり、体系化が非常にしずらいのです。
マニュアルがないため、自分に合わせた環境での応用力が必要となります。このときに必要な脳の仕事がうまくできない人は、こまぎれに収納のワザ本を読むだけで、すぐに「片付けられる人」にはなれないのです。
さて、では「片付けられない人」には未来はないのでしょうか? いえいえ、そんなことはありません。そもそも、「片付けられる」という能力そのもののハードルが、異様に高くなっているというのが現代だからです。ここを踏まえた上で、小さなエクササイズを重ねることで、少しづつ片付け脳を作っていきましょう。
■片付けられないのではなく、あなたの脳がキャパシティオーバーなだけ
さて、本題です。本当にあなたは「片づけられない人」なのでしょうか。
世の中には、先天的にADHD(注意欠陥多動障害)という脳の性質を持つ人がいます。
こうした人の中には、片づけが非常に苦手という人も多く見られるとされています。あなたが、どう頑張っても部屋がゴミ屋敷のようになってしまうという場合は、こうしたケースにあてはまるかどうか、確認してみるのもよいかもしれません。
大人のADHDのある程度の判断は、インターネット上で行うことができます(ただし、あくまでも自己診断ですので、正しい判断は医療機関に相談しましょう)。
ただし、これはあくまで極端な例です。「片づけられない」と訴える多くの人は、きちんと片付ける能力を持っているのです。
脳科学者の篠原菊紀さんによれば、動物で「片付ける」能力を持っているのは人間だけなのだそうです。人並みの知能を持つ猿でさえ、小さなエリアで物を元に戻すことはできても、部屋全体を片付ける能力は持ち合わせていないのだとか。
つまり、人間である限り、「片付け能力」は誰にでもきちんと存在しています。人の脳は、先天的に「片付ける」能力を持ち合わせているのです。
さて。ではなぜ、「片付けられない」という人がこれほどまで多く世の中に存在し、巷には収納のワザ本が氾濫しているのでしょうか?
その答えは、現代社会にあるとガイドは思っています。
つまり、人の脳が先天的に持ち合わせている「片付け能力」をはるかに上回る量の物が、現代のオフィスや家庭に溢れてしまっているのではないでしょうか? これほどまでに多くの物に溢れていなかった、祖母や曾祖母の時代の家では、今のような収納術、整理整頓術はさほど必要とされていなかったのでは?
つまり、あなたが片付けられないのは、あなたの能力に問題があるのではなく、単に「あなたの脳のキャパシティを超える物の中で、脳がキャパシティオーバー状態になっているだけ」と考えることもできるのです。
大丈夫、あなたの脳にはちゃんと片付ける能力があります。できないことにばかり目を向けるのではなく、自分の持つ「できる」能力をちゃんと認めてあげることからはじめましょう。そして
1、溢れすぎた物を減らす
2、自分の脳のキャパシティにあった物とスペースから片づけを始める
ことをファーストステップにしていきましょう。