試用期間中に解雇されてしまいました……
2009年11月6日(金)10時0分配信 All About
わざわざ上京した挙句に1日でクビだなんって言われたらたまりませんね! [ 拡大 ]
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今回は、入社後わずか1日で解雇されてしまったというケースをご紹介します。
■試用期間中に解雇されてしまいました
「私は、とある会社の社長秘書として採用されたのですが、わずか1日で、社長からクビだと言われてしまいました。解雇の理由は、前の秘書さんと比較して、気配りが足りないからだというのです。
しかし、まだ勤務初日ですし、会社の業務内容も詳しくなく、勝手がわからない状況でそんなことを言われても困ります。これから少しずつ会社のやり方や、社長の仕事の内容を覚えていこうと思っていたのに、たった1日の業務状況で判断されるなんてひどい話です。しかも、私はこの会社に就職するために、わざわざ大阪から上京してきたのです。引越し代だって相当かかっており、到底納得できるはずがありません。
そこで、会社に対して、文句を言ったのですが、会社は、『試用期間中なのだから、本採用しないのは会社の自由だ』などと言って、全くとりあってくれません。私は泣き寝入りするしかないのでしょうか?」
■試用期間とは?
会社としては、面接を重ねて労働者を採用しても、その従業員の実力等などをすぐに判断することはできませんので、採用後の一定期間に、その従業員の人物や能力を評価して正社員として採用するかどうかを判断することができます。これを試用期間といいます。試用期間については、3ヶ月の期間を設ける会社が多いですが、特に決まりはありませんので、6ヶ月の期間を設ける会社もあるようです。
■試用期間中、会社は自由に解雇できるのか?
では、試用期間中、会社は雇った従業員を自由に解雇できるのでしょうか? 試用期間が、従業員を社員として本採用するか否かを自由に判断できる期間であるとすれば、「秘書として気配りが足りない」という会社の言い分も通用しそうに思えます。
しかし、試用期間中であっても、裁判例では「客観的に合理的な理由が存し社会通念上相当として是認されうる場合」でないと、解雇は認められないとされています。
そうするとご相談のケースのように、わずか1日の勤務だけで、秘書としての能力に欠けるなどと即断してしまっているケースでは、解雇するための客観的に合理的な理由が存するとはいえないでしょう。会社としては、ある程度の期間、きちんと指導をしながら、仕事ができるかどうか様子を見る必要があるといえます。
したがって、ご相談のケースでは、会社の解雇処分は無効となりますから、ご相談者が辞めなければならない理由はありません。
■でも、いまさら会社に戻れないよ……
さて、解雇が無効で、引き続き従業員としての地位を有するとしても、いったんクビだと言われた会社に居続けるのはとても気まずいですよね。こういう場合、弁護士が入ったうえで、一定の金銭的な補償をしてもらって会社をやめるというケースがほとんどです。
たとえば、裁判所の労働審判などで提案される補償額は、だいたいお給料の3ヶ月分から10ヶ月分程度であることが多いです。また、ご相談者のケースでは、引越し代も会社に負担してもらえる可能性が高いといえるでしょう。ですから、泣き寝入りせずに、弁護士に相談しに行くべきです。