犬の写真を上手に撮りたい方に (1) - コンパクトデジタルカメラで犬を撮る
2009年9月3日(木)9時0分配信 dog actually
買ったばかりの TZ7 を使って、夜間室内でジャンの写真を撮ってみた。まだ6枚目なので、どうやって撮ったら良いかよく分からずに、水平が怪しい写真になっているが、ストロボを焚かなくても、十分天井シーリングの灯りだけで綺麗に撮れるカメラの様だ。 [ 拡大 ]
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今回は、少し趣向を変えて、デジタルカメラによる犬の撮影方法についてお話します。写真は犬の行動を記録する手段としても有効です。そして犬を可愛がっている飼い主さんほど、ご自分の飼い犬の写真をよく撮られると思います。でも犬は良く動くので、なかなか良い写真が撮りにくいのではないでしょうか。実際ブログやネットのフォトサークルにアップロードされた犬の写真を見ると「苦労して撮ったのだろうなあ」と思う様な写真がたくさん見られます。
中にはせっかくのシャッターチャンスを生かせずにピンぼけの写真や、露出が合わず眠い様な写真、犬がそっぽを向いている写真、ストロボで赤目になった写真さえあります。こうした失敗は、デジカメの基本的な機能を犬撮り向けにするだけでほとんど回避できます。
そこで今回は「どうも犬の写真が上手く撮れない」、とお悩みのデジタルカメラ初心者の飼い主さん向けに、
- お手軽なコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)で犬を撮る時のちょっとした工夫
- 少し本格的にデジタル一眼レフで犬をポートレート風に撮る方法
- 遊び回る犬を連写で撮るコツ
などを順にご紹介してみたいと思います。
必要な機材
今回は、第1回として、初心者でも扱いが簡単なコンデジを使ってみます。そうは言っても、ペット撮影に向く機種と向かない機種もあります。そこでペットを撮るのに適したコンデジの特徴を考えると、下記の様な要件が浮かんできます。
1. レンズの口径が大きく、開放F値が小さく明るいレンズを持つもの
ストロボを炊かずに、自然光や室内光で犬の自然な姿を取るには、明るいレンズを持つ機種がお勧めです。明るいレンズを持つ機種は、シャッター速度を速く出来るので、動く被写体でおこりやすい「被写体ぶれ」を防止しやすいのです。
2. 倍率の大きな光学ズームが使えるもの
犬によっては、近づき過ぎると緊張して、今までやっていた事をやめてしまう場合があります。特に子犬の可愛いしぐさを撮りたいときは、ある程度光学ズームで遠くから撮れるものがお勧めです。なおデジタルズームは画質が下がるので避けたほうが良いです。
3. ピント合わせが速く迷いが少ないもの
これは、店頭で実機の試し撮りをしないと分からない部分ですが、自分が良く使う撮影距離で、できるだけピント合わせが素早く、迷わずにピント合わせ出来るカメラを選びましょう。
4. 角度を変えたり、動かしたりしても液晶が見やすいもの
液晶によるライブビュー撮影では、カメラを床近くまでおろして、低い位置から犬を見上げて撮影したり、逆に上に持ち上げて、真上から見下ろして撮ったりもします。また動く犬を追ってカメラを動かした時に、すぐに液晶画像が安定するカメラの方がシャッターチャンスを逃しにくいです。
5. 被写体の動きを追いかけてピントを合わせる機能もあれば便利
近年デジタル一眼レフなみに精度が上がってきた、コンティニュアスAF など、一旦ピントを合わせた被写体をカメラが自動的に追尾してくれる機能があると撮影の幅がより広がります。
今回、僕が選んだのは、パナソニック製の LUMIX DMC-TZ7と言う、実売3万円前後の機種です。このカメラは、2009年8月末現在、価格コムのコンパクトデジタルカメラ部門で売れ筋ランキング一位の人気商品でした。僕は実機に触って見て、見やすい液晶とピント合わせが早い点、さらにレンズにライカDC・バリオ・エルマーと言う、明るく写りの良いレンズが使われている点などが気に入り、このカメラに決めました。
犬の写真を撮る前に
まず犬をカメラに慣らしましょう。特に今まで写真を撮られた経験があまりない犬の場合は、犬を呼び、カメラを見せ、匂いを嗅がせて、撮影時にカメラがどんな動作をして、どんな音をたてるか確認させます。犬は好奇心旺盛であり、同時に警戒心の強い動物です。カメラが危険の無いものだと納得させてから撮れば問題ありませんが、神経質な犬は、いきなりカメラを向けられ、聞き慣れないシャッター音がすると、カメラを警戒し、自然な姿が撮れなくなってしまいます。犬がよい子で写真を撮らせてくれたら、笑顔で褒める事も忘れずに!
ピントが合った瞬間にシャッターを切れる様に練習を
デジタルカメラはプリントさえしなければ、写真を撮る上でほとんどコストがかかりません。大きめの容量を持つメモリーカードを使い、撮影のコツが掴めるまでは、出来るだけたくさん写真を撮って、カメラが固有に持つシャッターが切れるタイミングの遅れ(シャッターラグ)などを感覚的に覚えましょう。さらに犬の顔、できれば目にピントがあった瞬間を狙ってシャッターを切れる様に練習します。
ストロボは出来るだけ使わない
家の中で犬を撮る場合、夜間でなければ、窓からの自然光で撮ることをお勧めします。外光は薄いカーテン越しの光でも構いません。初心者の方は室内撮影というと、オートでストロボを炊く方が多いのですが、人間より暗い場所で目が良く見える犬にとって、ストロボは眩しすぎる光です。ですから犬を撮るたびにストロボを炊いていると、犬は「また眩しいのは嫌だ」と横を向いたり、逃げたりしがちです。小さいころから、ストロボをあまり炊かずに写真を撮られ慣れた犬は、アイコンタクトとスワレ・マテの訓練さえ入っていれば、いつでもカメラ目線で写真を撮らせてくれるものです。このためにも、明るいレンズを持つカメラの方が有利です。
ストロボを出来るだけ使わないもう一つの理由は、ストロボ光が強い点光源のため、犬の目鼻や毛皮がギラギラした感じに撮れてしまう事が多いからです。太陽光や天井灯を使って撮ると、あちこちで反射した錯乱光で犬を撮る事になります。その結果、窓越し、カーテン越しの光で撮った犬は、自然で毛の一本一本の質感まで感じ取れるような写真が撮りやすいのです。
ホワイトバランスはこまめに合わせる
デジタルカメラの撮影では光源の色温度が違うと、写真を撮った時の白の基準が変化します。ですから、光源に合わせてホワイトバランスはこまめに合わせましょう。屋外撮影ではオートでも構いませんが、室内では、蛍光灯・白熱電球・日陰など条件に合わせて選んで撮った方が、目で見た通りの色調で撮りやすくなります。
基本は順光、でも時には側面光や逆光で冒険
犬の様に立体で凹凸の大きな動物を撮る場合、撮影者が光源側に立ち、犬に正面から光が当たるような向きで撮ったほうが普通は綺麗に撮れます。もちろん、犬が撮影者の影に入らないように注意します。ただし、いつも順光だと、フラットで眠い写真ばかりになってしまうこともあるので、犬に側面から光があたって、陰影がはっきりした瞬間を撮ったり、窓に背を向けて座っている犬に、プラス側の露出補正をかけて逆光で撮ったりするような撮り方も試して見てください。きっと、普段とは違った、おもしろい写真が撮れますよ。
焦点距離による遠近感の変化を利用する
ズーム機能のあるコンデジは、広角から望遠まで一組のレンズでカバーしている機種がほとんどです。このズーム機能を単に拡大と縮小だけに使わず、広角側と望遠側で撮影者が前後に動いて写真と撮ると、
- 広角側では遠近感が強調された写真、写真の全体にピントが合った様な写真が撮れます。
- 望遠側では遠近感が乏しい写真、被写体の犬だけにピントが合い、背景が綺麗にぼけた写真が撮れます。
この焦点距離による遠近感の変化を利用すると、同じ犬の顔を、子犬っぽく可愛く撮ったり、大人っぽく面長に撮ったりもできます。
焦点距離による遠近感の変化まで使いこなせる様になれば、あなたはもうデジタル写真の初心者卒業です。次回は犬をポーレート風に撮る方法を解説する予定です。
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