コッツウォルズで犬を飼う (17) - 散歩
2009年9月19日(土)9時0分配信 dog actually
たまに降る雪、それもまた散歩の楽しみ [ 拡大 ]
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恐らく、とても稀だと願うが、こういう人に出会ったことがある。
「うちにも犬がいるけど、外の世界は汚いから、私の犬は生まれてから一度も、家の敷地外に出したことないの。病気になったら困るでしょ。他の犬にうつされたら嫌だし。」
唖然とした。
そして考えた。その犬は、一生を、何を思って過ごしているのだろう、と。
散歩は犬を飼う醍醐味の一つ。散歩に出て、四季の移り変わりを見る。天気や花や虫のことを考えて、空気の匂いを感じる。犬は時々あなたの顔を見上げ、あなたがいつも隣にいることを、幸せに思っているはずだ。
今日は犬のレディと一緒に、チェルトナムの公園に散歩に行ってみよう。
イギリス人は公園の存在を大切にする。だからどの地域でも、その数や広さは申し分ない。芝生や植木は丁寧に刈り込まれ、お花もいつも綺麗に手入れがされている。ただし、ゴミは多い。イギリス人は、特に子供たちは、ゴミをポイ捨てすることがよくある。彼らが躊躇なくゴミを捨てる姿は初めて見るととてもショッキング、やがて市の清掃職員が大きなモップ付きの乗り物に乗って、片付ける。
「いつもの公園」は歩いて3分のところにある。家の近所にあるウィンストン・チャーチル・ガーデンだ。
公園の入口でリードを外してあげる。まず入口でおしっこをして、公園に来た印を残す。芝生の広場にいくと、仲良しの2匹のボクサー犬を見つけた。3匹は追いかけっこを始める。速いのはレディだけど、耐久力のないのもレディ。ボクサー犬のデクスターとサシャはショートカットで応戦。
思い切り走ったら、バラの花でも見ながら、のんびり歩ける小道を歩こう。糞をしたら、拾って、公園にあるゴミ箱に捨てることができる。どのドッグオーナーも、犬の糞専用ゴミ箱にも、普通のゴミ箱のどちらにも、捨てている。普通のゴミ箱は蓋がないが、犬の糞専用のゴミ箱は、蓋がついている。糞用ゴミ箱を設置するのも、溜まった糞を回収するのも市の役目。
イギリスにも、袋がついている糞用ゴミ箱は存在するが、普通の糞専用ゴミ箱と比べたら圧倒的に数が少なく、あったとしても袋が補充されていないことが多い。
疲れたらベンチに座って一休み。レディは一匹で匂いを探ってあっちにいったりこっちにいったり。でも決して私の視界から外れることはない。木のベンチには、公園を愛する人が寄付したもので思い思いのメッセージが刻印されたプレートがついていたりする。長年連れ添った夫婦や、どちらかに先立たれた方、家族に対して、変わらぬ愛を記しているものが多い。
イギリスの多くの公園には、キッズエリア(playground)がある。滑り台やブランコ、砂場などの遊具があって、そのエリアは柵で囲われている。犬の立ち入りは禁止。子供たちは親の目の届く場所で、安全かつ衛生的に遊べるし、犬は広い芝生を存分に使える。とても理に適っている。
時々、10分ほど車に乗って、ピットビルパークにも行く。リスがたくさんいるので、レディはとても喜ぶ。池の白鳥にもちょっかいを出し、威嚇される。
パークは市民が使えるゴルフ場がくっついていて、気楽にショートコースがプレーができるようになっている。ゴルファーが居なければ、犬もバンカーを飛び越えて走りまわる。ボールが飛んできて危ないんじゃないかって?皆、のんびりとプレーしているのでノープロブレム。
そしてクリックリー・ヒル・カントリーパーク。ここでは目の色を変えて野ウサギを追う。ウサギは朝や薄暮の時間に穴から出てきて、草を食べていることが多い。野兎はその体高より高い草が生えていると、体が露で濡れてしまい、生活し難いそうだ。だから木やブッシュが多い日本ではあまり見る事ができないけれど、土地の多くが草原のイギリスでは、ピーター・ラビットはとても身近なワイルドアニマルなのだ。
もしあなたの犬が健康で、4本の足を使ってしっかりと大地を歩くことができるならば、犬を1日2回以上の散歩に連れて行ってあげて欲しい。
もしそういう時間がないと言うならば、今はペットシッターやお散歩代行という職業を持つ方がたくさんいるので、お願いして欲しい。
ただし、あなたの体の不調という理由以外で、頻繁にそういうサービスを頼んでいるならば、もうその犬以降、あなたは犬を飼わないほうが良い。
あなたが犬を欲しいと思って飼い始め、そして散歩に行っていない、もしくは常に家族や誰か他の人に任せているならば、これ以上、犬を飼う資格はない。
日本人の多くは、雨の日に散歩に出ないことを、いつの日か発見した。雨が降っても、雪が降っても、365日散歩に出る。これは理想論では決してない。
人間も他の動物も、日々のルーティンが非常に重要である。規則正しく起きて、規則正しく食べて、活動して眠る。体と心の健康の大原則とも言えるこの行為は、犬にもやはり当てはまる。同じ時間に起きる、そして散歩に行く、朝ごはんを食べる、そういった一連の行動は、動物の心を落ち着かせる。いつもの日常が送れていることは、つまらないなどと言わず、とてもハッピーなことだと言えよう。
散歩はあなたとあなたの犬との、とても親密で貴重な時間、楽しく、大切に過ごして下さい。
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