前原国交相「羽田をハブ空港に」
国際化ほくそ笑むANA
(AERA 2009年10月26日号掲載) 2009年10月22日(木)配信
唐突にも思える「羽田国際ハブ空港化」宣言の行き着くところはどこか。
それは、JALからANAへの「政権交代」に他ならない。
タレント出身なのに、と言うべきか、だから、と言うべきか。東西の人気知事二人の発言は、あまりに軽く、わざとらしかった。
前原誠司国土交通相が12日、高らかに宣言した羽田空港の国際ハブ化構想をめぐる騒動のことだ。ハブ空港とは、航空ネットワークの中心になる拠点を指す。「前原宣言」は羽田を再び日本の中心と位置づけ、優先的に整備する方針だと受け止められた。
羽田ハブ化はタブー
関西空港がある大阪府の橋下徹知事は直後に敢然と異を唱えた。
「関空の棚上げは納得できない。関空がハブ空港でなければ、府として(関空に)金をつぎ込む必要はない」
続いたのは、同じく影響が予想される成田空港の地元、千葉県の森田健作知事だった。
「冗談じゃない。頭にきて眠れませんでしたよ」
ところが、二人とも14日にはトーンダウンしたのだ。
「日本のためにどうなんだという議論をして、羽田が日本のハブ空港なんだっていう結論になれば、そこはもう、大阪・関西のエゴは捨てなきゃいけないと思ってます」(橋下氏)
「大臣も、成田を切り離すとか、袖にするようなことは全然思ってない。真意を聞いて、ほっといたしました。今日はよく眠れるだろうと、そのように思います」(森田氏)
地元利益を代表して主張した、という姿勢がアピールできれば、目的は果たせたということなのか。国民から見れば、腑に落ちないことばかりだが、そもそも前原氏の狙いはどこにあったのだろう。
「彼は15日の予算の概算要求の締め切り前に航空行政の大方針を示したかった」(国交行政に詳しい民主党政策ブレーン)ようだが、鳩山由紀夫首相に相談もせず、唐突に構想を公表したため、党内の混乱ぶりを白日の下にさらしたことは大臣の勇み足と言われても仕方あるまい。
バックナンバー記事
- 真央ちゃん復活 荒川静香に学べ (AERA 2009年11月20日(金))
- 英和辞書と新世界の謎 (AERA 2009年11月19日(木))
- 敗戦に揺れる学会「鉄の結束」 (AERA 2009年11月13日(金))
- 鳥取サギ女の異常人生 (AERA 2009年11月12日(木))
- 父親世代「荷おろしうつ」 (AERA 2009年11月6日(金))
