東京落選2016五輪 IOC総会全内幕
(週刊朝日 2009年10月16日号掲載) 2009年10月7日(水)配信
2016年夏季五輪開催地は、南米初開催を掲げたブラジルのリオデジャネイロに決まった。「環境五輪」を訴えて、1964年以来、52年ぶり2度目を狙った東京は、なぜ敗れたのか。シカゴ(米)、マドリード(スペイン)とも激しく競り合った国際オリンピック委員会(IOC)総会の舞台裏を現地からリポートする。(ノンフィクションライター・松瀬学)
「トーキョー・ウィル・ノット・プロシード(東京は次に進めない)」
2日。国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長が、2回目の投票で落選した都市を読み上げた。東京の2016年五輪招致の夢がついえた瞬間だった。
コペンハーゲン。IOC総会の会場のプレスセンター。投票結果のライブ中継を見つめていた高橋尚子は胸の前で祈るように両手を合わせたまま、目に涙をためた。「悲しいというか、すごくショックです」。小谷実可子も泣き出した。「これだけやって勝てなかったら、仕方ないです」
東京五輪招致委員会会長の石原慎太郎都知事ら幹部は、報道陣が入れないエリアで中継を見ていた。代わってメディア対応のため、プレスセンターに引っ張り出されたのがオリンピアン(五輪選手)たちだった。残酷な光景である。
投票は過半数の都市が出るまで、最下位を一つずつ除外して繰り返される。1回目でオバマ大統領を担ぎ出したシカゴが落ちるという予想外の展開となった。2回目で2票減らした東京が落選。決選投票では「南米初」の大義を訴えたリオデジャネイロが、サマランチ前IOC会長が推すマドリードを大差で破った。勢いの差だろう。リオはふるい落とされた都市の票をほとんど拾っていった。
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