官僚が操る
「一億総洗脳社会」の恐怖
(週刊朝日 2009年10月23日号配信掲載) 2009年10月14日(水)配信
新政権の発足から1カ月も経つのに、簡単に実現できるはずの公約≠ェ反故にされたままだ。それは「記者会見の開放」だ。野党・民主党時代は何の問題もなく実行できていたことが、政権を取った途端になぜ、できなくなったのか。そこには、国民の知らない霞が関官僚の恐るべき野望が隠されていた──。 ジャーナリスト 上杉 隆
記者クラブ──。全国に数百とも数千あるともいわれるテレビ・新聞・通信などの民間メディアによる任意団体は、巧妙かつ狡猾な霞が関の手先となって、日本国民を「一億総洗脳」する手助けをしてきた。
こう書くと、読者は笑うかもしれない。だがこれは「陰謀論」の類ではなく、紛れもなく現実に起こっていることなのだ。
野党時代の民主党は、6年間にわたって「記者会見の開放」を実行してきた。
ところが、鳩山官邸が始動した途端、その「公約」は一夜にして反故にされた。
野党時代にできたことがなぜできなくなったのか。
答えは簡単である。与党慣れしていない新任の各大臣たちが官僚たちと接触した途端、いとも簡単に騙され、いや「洗脳」されてしまったからだ。
洗脳は首相官邸から始まった。ターゲットは日本最大の記者クラブ、「内閣記者会」の記者たちである。権力の館である官邸を手中に収めれば、その配下にある日本全国の記者クラブをも掌握できるという霞が関の考えは正しい。
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