インド
1億円プレーヤーが続出する インドはクリケット天国?
2008年5月15日(木)0時0分配信 クーリエ・ジャポン
掲載: COURRiER Japon + hitomedia 2008年6月号
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インド人が愛してやまない国民的スポーツ、クリケット。4月18日、そのインド初となるプロ・リーグが誕生した。その名もインディアン・プレミア・リーグ(IPL)。デリーやムンバイなど主要都市を本拠地とする8チームが、45日にわたって延べ59試合を戦い、リーグの覇者を決めるものだ。賞金総額は1億2000万ルピー(約3億1000万円)に上り、優勝チームは4800万ルピーもの大金を手にする。
莫大なのは賞金だけではない。インドのクリケット管理委員会はTV放映権や関連商品、フランチャイズなどで700億ルピーをかき集めたとされる。また先日、各チームが所属選手を獲得するオークションが行われ、人気プレーヤーたちがかなりの金額で“落札”された。その気前よくせり上がっていく様子は「ムンバイ強気市場」と揶揄(やゆ)されたほどだ。インドだけでなくオーストラリアやスリランカなどからも選手が参加し、最高額だったマヘンドラ・シン・ドーニの落札額はなんと6000万ルピーだった。
こうなれば、インド国外の選手たちも色めき立つ。オーストラリアのクリケット連盟が自国の選手を対象に行った調査では、回答者の半分が国内リーグを離れてインドでプレーすることを検討していると答えた。クリケットをめぐってあまり多額の金が動かないニュージーランドも同様だ。有力選手のひとりであるスティーブン・フレミングはこう語る。
「動いている金額をみて思ったよ。これにかかわれたら、どんなにいいだろうってね」
一方で、ファンのなかにはこのプロ・リーグをめぐって巨額の金が動き、クリケット精神とその伝統を蝕(むしば)むのではないか、との懸念を抱く者もいる。もっとも危惧(きぐ)されているのは伝統的な試合形式が失われてしまう、というものだ。
しかし、反対派の声はあれ、新リーグ誕生を必然の流れと見なす声は多い。元インド代表キャプテンでIPL統治委員会のパタウディ委員は言う。
「10年近くも検討されてきたのです。諸手(もろて)を挙げて歓迎とはいきませんが、やると決めた以上、全力を尽くすべきでしょう」
都市ごとにチームをフランチャイズし、さまざまな国籍の選手を迎え入れることで、英国のプレミア・サッカーリーグの再現を望む声もある。歴史家のムクル・ケサバンは言う。
「IPLにはぜひとも成功して欲しい。どんなスポーツであれ、国際試合だけに依存するのは不健全で、クリケットには国内で金を稼げる態勢が必要だ。大切なのは、第一級のクリケットを保つことができるかどうかだろう」
アウトルック(インド)より
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