サントメ・プリンシペ民主共和国
「ほんとうは、石油なんて見つからないほうがいいのだけれど」
(クーリエ・ジャポン 2008年9月号掲載) 2008年8月22日(金)配信
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ギニア湾に浮かぶ二つの島からなる小国、サントメ・プリンシペ。国境を接する隣国がいずれもギニア湾に海底油田を持っているため、この国からも石油が出るのではないかと長らく期待されてきた。
ERHCという米国の小企業がこの国に進出したのは1997年。同社はサントメ・プリシンぺ政府に500万ドルを提供する見返りに、25年にわたる、ほぼ独占的な探鉱権・採掘権を
獲得した。これは「石油産業史上最悪」と称されるほど政府にとって不利なものだったが、当時、国の財政は負債が山積みの状態(3000万ドルの国家予算のほとんどを海外からの援助に頼っていた)で、政府は契約成立を優先せざるをえなかった。
その後の調査で、この国の海域には110億バレルの原油が埋蔵している可能性があるとわかった。もっとも有望視されたのが、プリンシペ島の北に広がる海域。ここはナイジェリアも領有を主張する海域だったため、両国が共同開発することに決まった。だが、石油のビジネスのノウハウを持つナイジェリア政府が提示した条件は、収益を6対4で分けるというもの。こうした不利な条件のため、03年の鉱区の国際入札でも、サントメ・プリンシペが得たのは、たったの4900万ドル。しかも、試掘が始まった場所ではたいして石油が見つからず、政府機関では石油利権を巡る汚職が目立ち始めた。あるNGO職員は言う。
「この国にとっては、このまま石油が見つからないのが、いちばんいいのでしょう」
オイルマネーは、必ずしもバラ色の未来をもたらしてくれるわけではないようだ。
ガーディアン(UK)より
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