体験学習の重要性:実験ファイナンスの授業が面白い【保田隆明コラム】
(ダイヤモンドオンライン 2009年10月13日配信掲載) 2009年10月14日(水)配信
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今あなたの目の前に絶対に当たる宝くじがあったとする。50%の確率で300万円、35%の確率で450万円、15%の確率で2,000万円の当選になる時、一体あなたはいくらまでならこの宝くじに支払ってもいいと考えるだろうか。
この宝くじの当選金額の平均値は簡単に585万円と求められるが(300万円x50%+450万円x35%+2,000万円x15%)、もしこの宝くじをみんなで売買している場合、値段は585万円に落ち着くのだろうか。絶対に損をしたくない人は300万円以上支払ってこの宝くじを買うことはないだろう。一方、炎のギャンブラー的な人は1,000万円でも安いと思うかもしれない。
この宝くじに300万円の値段しかつけない人を弱気の「ヨワちゃん」と呼ぶことにしてみる。ヨワちゃんは300万円以上は支払わないので宝くじを1枚も買えないかもしれないが、絶対に損をすることはない。何が何でも損失を回避したいのである。しかし、このヨワちゃんに別の売買をさせるとどうだろう?たとえば、300円、450円、2,000円のどれかを出す宝くじだった場合は、どうなるか。先程は絶対に損をしたくなかったヨワちゃんでも、数百円レベルの話であれば多少は損をしてもかまわないと思うかもしれない。結果として、500円までなら支払ってもいいと考えたとしよう。
ファイナンスの世界ではリスク回避度という概念で、人によって異なるリスク選好を表すが、ヨワちゃんのリスク回避度は、宝くじの当選金額のケタが違うと異なるということになる。これは現実の世界でもよく起こることであろう。
では、ヨワちゃん以外に、強気のツヨちゃんと普通のフツちゃんが存在して、みんなで宝くじを売買すると一体いくらの値段に落ち着くのだろうか。そんなこともファイナンスの理論で導出することが可能である。
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