Vol.54
【視聴率リテラシー】 「キムタク」考 その2
(GALAC 2009年10月号掲載) 2009年9月8日(火)配信
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文=リサーチ評論家 藤平芳紀
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20時台の視聴者
「MR.BRAIN」最終回の視聴率が20.7%で、辛うじて全話の平均視聴率は20%台(20.1%:最終回の視聴率が19.4%以下なら全話の平均は20%割れ)を保ったものの、「視聴率男」といわれたキムタクに往時の勢いはない。それは今に始まったものではなく、「エンジン」(05年)に端を発し、「CHANGE」(08年)で決定的となった(前号参照)のである。
かつてキムタク・ドラマを見て“心ときめかせた”F1(20〜34 歳女性)層の人たちは今、妻として、母として、職場においてはバリバリ仕事をこなす責任ある地位の女性として、忙しい日々を送るF2(35〜49歳)である。
そうした彼女たちにとって、20時台という放送時間は、視聴可能な時間帯だろうか? 昨08年一年間の土曜日の20時台の視聴者の構成をビデオリサーチの個人視聴率をもとに推算した結果はグラフの通りであるが、「MR. BRAIN」のメイン・ターゲットであるF1、F2 のオーディエンス・コンポジションは9 . 0%、10.5%と大きなウェートを占めていない。数年来の屋外行動の増加がもたらす視聴可能時間の変化は、DVRによる録画番組の再生視聴(タイムシフト・ビューイング)の増加と相まって、いわゆる「ドラマ離れ」の要因の1 つを形成している。「MR.BRAIN」が一話完結でないとなれば、“録画をまとめて再生で見る”というのも合点のいく行動である。
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