アイスランドは「化石燃料ゼロ」間近、ドイツは世界の太陽光発電量の半分以上――わが国にできぬはずがない
スーパー軽水炉からメタンハイドレートまでこれが「日の丸新エネルギー」の本命だ
(SAPIO 2008年4月9日号掲載) 2008年4月18日(金)配信
文=SAPIO編集部
日本のエネルギーの石油依存度は40%を超える。原油価格高騰や産油国の資源ナショナリズムを考えればリスクの高い数字だ。国家戦略として代替エネルギーの導入は急務である。日本がとるべきエネルギー安保の方途を探る。
資源確保に乗り遅れた “エネルギー貧国ニッポン”
わずか4%。石油、天然ガス、石炭など日本が消費しているエネルギーのうち、国内生産でまかなっている割合(エネルギー自給率)は、実はこれだけしかない。輸入ウランのリサイクルが可能なため、準国産と位置づけられている原子力発電を含めても、その割合は18%である。石油換算で年間5・2億t(2006年)、世界第4位の膨大なエネルギー消費が、ほとんどすべて海外からの化石燃料で支えられているのだ。
他国と比べると、日本のエネルギー自給率の低さはさらに際立つ。主要国の自給率はアメリカが71%、中国が95%、インドが82%。新たな資源大国として好景気に沸くロシアは181%で、北海油田を抱えるイギリスは96%に達する。日本と同様に資源が乏しいフランスやドイツでさえ、それぞれ50%、39%を確保している。各国ともエネルギーを重要な戦略物資ととらえ、国費をかけて自主確保に努めてきたのだ。
確かに、国内にエネルギー資源をほとんど持っていない日本は、輸入に頼らざるを得ないだろう。しかし、そのような国では、他国で自主開発油田を獲得するなどして、資源囲い込みに躍起になっている。エネルギーのほとんどを国産でまかなっている中国でさえ、石油に関しては1993年から純輸入国となったため、人口13億人の経済成長を支えようと、激しい資源外交を展開している。ここ数年は、産油国として脚光を浴びるアフリカ諸国への投資を強めており、ダルフール紛争をひき起こしているスーダン政府に国際非難を無視して武器輸出を続けているのも、石油権益のためと見られている。
日本政府も遅まきながら2006年に新国家エネルギー戦略を掲げるなどして、世界各地で自主開発油田の獲得に乗り出した。だが、国内には、油田開発競争の牽引役となる石油開発企業(メジャー)がほとんどなく、十分な成果をもたらしていない。国内最大手は国際石油開発帝石ホールディングスだが、アメリカはもちろん、フランスやイタリア、ノルウェー、オランダなどには、国際帝石の数倍の原油を生産するメジャーがある。 持たざる″曹ェ油田の囲い込みに走る一方、資源国では、自国の資源は自国で管理・開発しようという「資源ナショナリズム」が勃興している。ロシア・サハリン沖では、三井物産・三菱商事・シェルの共同出資による天然ガス資源開発事業「サハリン2」が進んでいたが、3社は2年前に権益の半分以上を失った。ロシア政府が、強制的に国内企業のガスプロム社に51%の株を譲渡させるよう決めたのだ。中近東や東南アジア、アフリカなどの産油国や産ガス国にも同様の動きが広がりつつある。
資源はもはや、カネを出せば買えるコモディティ(市場商品)とは言えない。
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