顧客にハリウッド・スターや英国貴族の名が
売春一晩40万円!NY州知事を籠絡した「7つ星の女性」たちが世界のVIPを虜にする
(SAPIO 2008年5月28日号掲載) 2008年5月30日(金)配信
文=武末幸繁(在米ジャーナリスト)
現職知事の辞任という前代未聞の騒動にニューヨークは大統領選挙を超えるほどの話題で盛り上がった。今年3月に発覚したスピッツァー知事による買春スキャンダルである。話題は知事の違法行為だけではない、一晩40万円以上、総額で800万円もの高額料を支払っていたという米国史上かつてない高級売春クラブの存在にも集中した。しかもクラブはロンドンやパリにも女性を派遣し、その顧客には様々なVIPの名前も取り沙汰されているという。世界のVIPを虜にする国際売春組織、その実態に迫った。
オランダをはじめ売春自体は「合法」の国が多い欧米先進国だが、米国ではネバダ州の一部を除き、売春は非合法である。その中でも特に厳しいのがニューヨークである。エリオット・スピッツァー・ニューヨーク州知事(48、民主党)は、州の司法長官時代に売春組織の摘発と一掃を指揮している。さらに、売春組織を取り締まるには「まずその需要を減らすべき」として、買春する側の罰則を強化する法案を打ち出し、昨年1月の州知事就任後にその法案に署名している。買春で現行犯逮捕された場合、ニューヨークは全米で最も厳しい処罰を受けるところになったのだが、それを推進した本人が買春していたというのだから、何とも呆れるほかない。発覚当初の3月10日は「家族の問題」などとしていたが、12日には辞任表明に追い込まれた。民主党のホープとされていた人物の政治生命は「買春」によりあっけなく絶たれた。
スピッツァー知事が利用していた高級売春クラブは、ニューヨークを拠点とする「エンペラーズ・クラブVIP」。FBIの宣誓供述書によれば、知事は「クライアント9」と呼ばれ、今年2月11日、同クラブの予約係テミカ・ルイスに携帯メールで予約した。12日、ルイスは携帯電話で今回の女性の名前や容姿を告げ、ホテル客室の鍵を渡す方法や支払いなどについて知事と打ち合わせした。ルイスが「今度の相手はクリスティン」と伝えると知事は「グレート。OK、ワンダフル!」と小高い声を上げたという。念のため知事はどんな女性か細かく確認。ルイスは「米国人で163p、47sと小柄、髪はブルネット(濃い茶髪)」と告げている。
2月13日、知事は公用でワシントン入り。宿泊先はメイフラワーホテル。同ホテルはワシントンの由緒あるホテルでホワイトハウスから数ブロックの所にある。部屋は別々に取っており、知事は自分の部屋に行くと側近らに言い残して午後9時半過ぎにクリスティンのいる871号室に向かった。約2時間半後の14日午前0時2分、1時間約10万円の契約だったが、知事はニューヨークからの交通費とまた会う約束の意味で上乗せし、約43万円を現金で払い部屋を後にした。密会の前後、ルイスは知事及びクリスティンと数度にわたり電話連絡をしているが、FBIはすべて盗聴していた。
バックナンバー記事
- 「スタジオの華」は邯鄲の夢 女子アナ下流時代がやってきた (SAPIO 2009年11月23日(月))
- 相次ぐ訴訟に隠蔽工作文書まで流出「JAPANデビュー」問題の収拾困難=井上和彦 (SAPIO 2009年11月19日(木))
- 「記者クラブ開放」に反対する新聞・テレビはいったい誰の味方なのか=上杉隆 (SAPIO 2009年11月16日(月))
- 日米のグリーンを席巻する韓国女子プロゴルファーの「芳しくない評判」=鵜飼克郎 (SAPIO 2009年11月3日(火))
- 新聞・テレビが報じない新型インフル 「本当は恐ろしい話」=油井香代子 (SAPIO 2009年10月29日(木))
