「かけそば一杯1000円」時代のサバイバル術
ポテトチップスもポッキーもウィンナーも!価格は据え置き量を減らす隠れ値上げが進行中
(SAPIO 2008年6月28日掲載) 2008年6月30日(月)配信
文=森永卓郎(エコノミスト)
静かなる津波≠ヘどれほど日本に押し寄せているのか。食料品値上げはどこまで進み、我々にどんな影響をもたらすのか。「今回の値上がりで一番困るのは若者と私だ」と断言する森永卓郎氏が、食料高騰時代の生活術を指南する。
昨年10月に輸入小麦の政府卸売価格は10%引き上げられ、さらにこの4月には30%も値上げされた。しかし、値上げはおそらくこれで終わりではない。私は今年10月にもう一度あると予測している。というのは、日本の輸入小麦の卸売価格は、特殊な方法で決定されているからだ。
先物投資に詳しい方なら、シカゴ穀物相場での小麦価格は、今年3月頃をピークに下落に転じ、今は若干、落ち着きを取り戻していることをご存じだろう。なのに、なぜ日本での卸売価格がさらに上昇すると予測するのか、不思議に思うかもしれない。
日本の輸入小麦は、政府が商社を経由して一括して買い上げ、年に2回、4月と10月に向こう半年間の価格が決定される(将来的には年3回に)。このとき、国内小麦農家を守るための補助金分を上乗せして価格が決められ、製粉メーカーや食品メーカーなどに販売されるというしくみになっている。
昔は小麦や大豆、砂糖などのコモディティ(商品)は投機で価格が乱高下していたため、価格を安定させるという名目でこの制度は導入されたのだが、相場が上昇し続ける状況では、半年おきに市場にどんと衝撃を与えるようなしくみになってしまっている。
今年4月の輸入小麦価格は、07年6月から08年1月までの8か月間の平均をもとに決められた。その間、右肩上がりに上昇したわけだが、ピークには達していなかった。次の10月の価格決定は、07年12月以降の8か月間の平均になるが、今年3月にピークに達し、その後、下落するというカーブを描いたので、その平均をとれば前回より高くなる可能性があるのだ。
上昇すると考えられる要因はもう一つある。実はこの4月の値上げでは、実際の仕入れ価格を反映させれば、本来なら40%上がるところを、政府は影響を考慮して30%に抑えたのである。逆ザヤが発生しているため、その分を回収する必要がある。こういった理由から、10%程度の値上げが予想されるのである。
穀物価格の上昇に合わせて、原油価格も高騰し、こちらは一向に止まる気配がなく、5月半ばには1バレル135ドルにまで達した。そのため、商品パッケージや包装材、ビニール袋なども値上がりし、物流コストも上昇している。
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