ユーロ導入に伴う低金利が不動産価格270%上昇(スペイン)を生んだが……
ついに「ローン売春」まで登場!?米国の上を行く住宅バブル崩壊の惨状
(SAPIO 2008年10月8日号掲載) 2008年10月17日(金)配信
文=宮下洋一(在仏ジャーナリスト)
過去10年で住宅価格が2倍以上に膨らむ国が続出し、米国以上のバブルを謳歌していたのがEUである。 しかしその勢いもかげりが見え始め、個人にも影響が出始めている。失業する者、ローン返済のために起死回生の策を練る者。EU圏内での不動産バブル崩壊の最前線現場をお伝えする。
欧州での住宅バブルが始まったのは、1996年頃からである。10年後には、実質住宅価格が、アイルランドを筆頭にスペイン、英国、オランダ、ノルウェーで2倍以上に上昇。フランス、オーストリア、フィンランド、スウェーデンでも2倍弱となった。
中には、いまだに高騰が続いている東ヨーロッパの国も存在するが、欧州連合(EU)諸国では、今年に入ってから急激に不動産価格の下落を経験している。
特に、アイルランドでは、移民による住宅需要、雇用・所得の拡大、さらにユーロ参加に伴う大幅な実質金利の低下で、バブルに火をつけることになった。住宅価格は、1996年から2007年までの11年間の累計で、314%の上昇を記録。しかし、今年の第1四半期の住宅完工件数は2006年末のピークから3割減少したという。だが、アイルランドは、まだ経済成長と所得の伸びがあり、国内経済、あるいはEU圏内への影響は少ないといわれている。
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