謝罪するのは政策の誤りではなく支持率低下に
「世論調査依存症」が生み出す衆愚政治=柿ア明二
(SAPIO 2009年4月22日号掲載) 2009年4月30日(木)配信
文=共同通信社政治部次長
柿ア明二
首相候補として国民人気の高い政治家を党の代表として選ぶ。自民党の麻生おろしも、民主党の小沢おろしも、半年以内に行なわれる総選挙を見据えて、マスコミが行なう世論調査の結果次第で右往左往している。長年、永田町取材を続ける柿ア明二氏は、この傾向はここ数年で顕著になっていると指摘する。
かつて永田町には「キングメーカー」「政権の生みの親」と呼ばれる実力者がいた。そしてその実績をもってして、平時も政権に影響力を持つ「影の総理」がいた。最近では森喜朗、小渕恵三両内閣の野中広務自民党幹事長(小渕内閣では官房長官)、橋本龍太郎内閣の梶山静六官房長官らがそう呼ばれ、自らもその役割を任じていた。
それでは現在、それは誰なのだろうか。
2008年9月1日夜の福田康夫前首相の唐突な辞任表明を受け、行なわれた自民党総裁選。特定の実力者による表だった多数派工作もないまま、マスコミの「次の首相」を選ぶ世論調査で、高い数値をはじき出していた麻生太郎首相が「総選挙を乗り切るための切り札」として選出された。辞任を受け朝日新聞が急きょ行ない、4日付朝刊に掲載した「次の首相」調査で、麻生は30%と、8%の小沢一郎民主党代表ら他候補を寄せつけない強さを見せた。また共同通信社が同日付朝刊用に配信した「次の首相」調査でも麻生は35・5%と、15・5%で2位の小泉以下を大きく引き離してトップに立った。
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