いまや低所得者層のセーフティネットという皮肉
カネを返せなければ「臓器売買」か「マグロ船」!?まるで漫画のような闇金が本当に大繁盛中=小泉深
(SAPIO 2009年9月9日号掲載) 2009年9月21日(月)配信
文=小泉深(金融ジャーナリスト)
貸金業法の改正で消費者金融が青息吐息になっているのを見て狂喜乱舞したのが闇金融業者である。浅薄で安易な政治家たちのパフォーマンスによって、低所得者層には、これまで以上の地獄が口を開けている。その手口とは。
「毎日、午前0時までは自宅に戻れない生活が続いていました。最近はやっと警察も私の訴えを理解してくれて、さすがに相手も家まで来なくなりましたが、それまでは毎日電話が鳴り止まず、自宅の玄関には『いないのでまた来ます』という張り紙が2〜3日おきに張られていました。あの執拗さには生きた心地がせず、子供もすっかり怯えてしまって、命の危険すら感じました」
と話すのは、都内で零細企業を経営するAさんである。
Aさんは、08年の1月に従業員への給料支払いや材料の仕入れのための資金が不足し、知人から300万円借りることになった。条件は、同年6月までの6か月間で10%の金利を支払うというものだった。
Aさんは、仕入れ先の企業に貸していた400万円が6月に戻ってくるので問題ないと判断して、条件をのんだ。しかし、その仕入れ先が倒産してしまい、当てにしていた400万円が戻ってこなくなった。
「カネを工面できないので、8月に売上金が入るまで待ってほしい」と頼むと、知人は了承し、契約を改めることになった。ところが、彼が持ってきた新しい契約書には「元金531万円」と記載されていた。
Aさんは、「元金は300万円だから、6か月間の手数料10%を加えても330万円でしょう」と抗議すると、「最初の契約書にちゃんと書いてありますよ」と言う。よく読むと、当初の契約書には元金が毎月10%ずつ増えていく趣旨の記述があった。つまり、1か月後には元金は30万円追加されて330万円になり、さらに1か月後には33万円が追加されて363万円……と、元金は毎月増加を続け、6か月後には531万円に膨らんでいたわけだ。
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