【MLB】今季のプレイオフにかける松井秀喜〜スタート地点に立ったヤンキース
(Sportiva 2009年10月13日掲載) 2009年10月15日(木)配信
【新たな息吹と“ノリ”】
クラブハウスにロック調の爆音がこだまするときもあれば、サヨナラ勝ちのヒーローには、顔にクリームパイが投げつけられる。伝統と格式を重んじるヤンキースにこれまでなかった“ノリ”が、今季のチームにはある。今オフ新加入したスウィッシャーや、A・Jバーネットがもたらしたものだ。
松井が8月に敵地での宿敵ボストン戦で1試合2発と大暴れしたときは、試合後ボストンの小さいシャワールームで、スウィッシャーが奇声を上げた。
「マートゥーイ、フォーーーーーー!」
今季は、新たな息吹が加わり、これまで支えてきた古参の選手とうまく融合した。新球場元年に新生ヤンキースが、2年ぶりの地区優勝を果たした。
もちろん、他のチームであれば、諸手を挙げて喜ぶべきことだが、このチームではそうはいかない。世界一をとらなければ、何の価値もない。ヤンキースはそういう宿命を背負っている。
地区優勝を決めてシャンパンシャワーに参加した松井は、仲間と喜びを分かち合ったが、10分も経たずに、ロッカー奥に消えてしまった。
「最初のステップをあがることができた」
背番号55は、全身に美酒を浴びながらも、いつもと変わらぬトーンで言った。
ジラルディー監督も、今季新加入のテシェーラでさえ、同じような言葉を使った。
「これからが本当の戦いなんだ」
秋の深まりを感じる10月、ようやくヤンキースはスタート地点についた。
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