政治ワイド
「福田崖っぷち」で蠢く永田町
2008年4月9日(水)0時0分配信 読売ウイークリー
掲載: 読売ウイークリー 2008年4月20日号
-PR-
ポスト福田は与謝野が本命?マドンナ小池も急浮上
永田町の関心は、すでに「ポスト福田」に移っている。
次の自民党総裁選への出馬の意欲を隠さない麻生太郎・前幹事長。読売新聞社の世論調査でも、「首相にふさわしい人」の堂々トップを走るが、「小派閥の領袖のわりには敵が多すぎる」(自民党中堅)と、党内の支持はイマイチ。
そこで、次なる本命として、評価が高まっているのが与謝野馨・前官房長官だ。福田首相の“陰の官房長官”として、政局の節目節目に官邸を訪問して影響力を行使。「政策通で、安定感がある」(自民党若手)と、無派閥ながら慕う声は多い。囲碁仲間の小沢一郎・民主党代表をはじめ交友関係は広く、「政界再編のキーマン」との見方も。一昨年秋に咽頭がんを患い健康不安がつきまとうが、「解散・総選挙までの“つなぎ”なら、体力がもつんじゃないか」(永田町関係者)。
小池百合子・元環境相も、中川秀直・元幹事長と急接近して、にわかに脚光を浴びた。中川氏が発足させた「京都議定書目標達成議員連盟」の幹事長に納まり、「次期総裁選で中川氏が小池氏を擁立する布石では」(自民党中堅)と憶測を呼んでいる。
麻生、与謝野、小池――とにぎやかだが、やはり気になるのは小泉純一郎・元首相の動向だ。本人は「私は過去の人だし、次の総裁選に出る気はない」と語るが、福田首相が記者会見で道路特定財源の一般財源化を表明する前日には、二階俊博総務会長や中川氏と会談し首相支援を要請するなど、その発信力は健在だ。「小泉さんが再登板して政界再編の大号令をかければ、ねじれ国会の閉塞感も吹き飛ぶ」とする声も聞こえ、目が離せない。
「造反」明言の河野太郎結局は「一人芝居」か
「道路特定財源を2009年度から一般財源化」と打ち上げ、自民党の道路族には冷たくあしらわれた福田首相だが、どっこい、若手議員からは喝采を浴び「近衛部隊」が結成された。中心となるのは、棚橋泰文・元科学技術相や河野太郎衆院議員ら。3日には、自民、公明両党の中堅・若手約50人が集まり、一般財源化実現を目指す議員連盟を設立した。
同議連は、ガソリン税の暫定税率を維持する歳入関連法案の衆院再可決には賛成の立場。ただ、ガソリン税などの税収を道路特定財源と位置づける別の法案については、河野氏が、
「そのまま衆院で再可決するなら、造反して成立させない」
と明言するなど、「原理主義的」(河野氏)な集団と言える。
河野氏は、「衆院再可決で20人が造反すれば、道路特定財源はなくなる。20人ぐらい集まる」と周辺に豪語しており、福田首相は前門に道路族、後門には原理主義的改革派と、追いつめられた状況と見える。
もっとも、「河野さんにそんな求心力ないでしょ」と一笑に付すのは、同議連メンバーの一人。
「ただでさえ次の選挙は厳しいと言われているのに、河野さんと共倒れになるようなこと、誰もしませんよ」
というわけだ。
自民党議員の頭をよぎるのは05年の郵政解散。郵政民営化に反対票を投じた議員は、党公認を受けられず、刺客を立てられて厳しい選挙戦を強いられた。そのトラウマは消えない。
06年総裁選では、出馬に必要な推薦人20人を集められず断念した河野氏。今回も「オオカミ少年」となるか。



