政治ワイド
「福田崖っぷち」で蠢く永田町
2008年4月9日(水)0時0分配信 読売ウイークリー
掲載: 読売ウイークリー 2008年4月20日号
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小麦粉値上げが痛手となっている立ち食いそば店(小倉和徳 撮影) [拡大]
サラリーマンの懐直撃 失政の陰で立ち食いそば値上げ
ねじれ国会による政治の混乱でガソリン価格が一時的に下がったものの、食品、電気・ガスなど生活関連品目は軒並み値上げラッシュだ。あろうことか、サラリーマンに寄り添う立ち食いそば・うどんにまで。
JR新橋駅(東京・港区)などJR駅に13店舗ある立ち食いそば・うどん店「あずみ」では、4月1日から店内のそばやうどんの価格を10〜20円、値上げした。新価格は「かけそば・うどん」が10円アップの250円、「きつね」も同じく340円に、「かき揚げ」は20円上がって380円となった。
「原材料の小麦、ソバ、油、しょうゆなど、すべて値上がりしているのです」
と、運営するジェイアール東日本フードビジネスの担当者は、値上げの理由を説明する。
1600億円市場といわれる立ち食いそば・うどん業界で1月、値上げの口火を切ったのは、JR姫路駅などに5店舗ある「えきそば」だった。2月には、関西の老舗「阪急そば」(34店舗)も全麺類20円値上げを敢行し、「かけそば」が220円となった。
首都圏では74店舗を構える「小諸そば」が3月17日から、そば、うどんの麺類15品を20円値上げ。1997年に消費税率改定で価格変更して以来の値上げといい、「かけ」は230円、「かき揚げ」は350円、「とろろ」は410円となった。常連が多いだけに、20円の値上げには、敏感に反応しているという。
JR仙台駅などに4店舗ある「杜」でも4月から、「かけ」は20円値上げの270円、「えび天」も20円値上げの470円に。立ち食いそば値上げの波は、桜前線と同様、北上している。
関係者の話を総合すると、とりわけ打撃だったのが小麦粉の値上げだ。なぜなら、立ち食いそばは、小麦粉7割、ソバ粉3割が一般的で、通常のそば店のソバ粉8割、小麦粉2割の「2・8そば」などと違い、小麦粉の占める割合が高いのだ。
しかも、追い打ちをかけるように、政府が輸入小麦を製粉会社へ売り渡す価格が4月1日から3割引き上げとなり、これまで年間で固定されていた輸入小麦の売り渡し価格も07年4月から年2回改定されることになった。さらなる値上げさえあり得る。
据え置き店も値上げ検討
一方、4月1日現在「富士そば」(74店舗)、「都そば」(55店舗)や、「あじさい」(107店舗)、「かめや」(6店舗)は、価格を据え置いた。
「サラリーマンの味方と打ち出していることから、がまんを重ねて値上げを踏みとどまり、現状では値上げをしない方針」(富士そばを運営するダイタングループの丹有樹・専務)というが、先のことはわからない。同じ店でも、地域事情や競合店の有無などによって、価格が異なる場合もある。「かめや」を経営する「池之端かめや」の荒川雄行代表はこう明かす。
「油は倍、小麦粉が5%、10%、30%、この半年で値上がりしている。立ち食いそばの場合、油と小麦粉が生命線なのに、こうも値上がりが激しくては価格体系を変えなくてはやっていけない。立ち食いそば・うどんはワンコインの500円以下で食べられるのが理想だが、このままだと500円の時代が到来するかもしれない」
福田さん、食べ物のうらみは怖いですよ。
(本誌 秋本 宏)
