政治ワイド
11月衆院選にらむ不穏な舞台裏
2008年5月16日(金)0時0分配信 読売ウイークリー
掲載: 読売ウイークリー 2008年5月25日号
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「姥捨て保険」に地方医師会が反旗
連休明けの5月7日、自民党津島派の領袖、津島雄二・元厚相は派閥の会合でこう嘆いた。
「社会の閉塞感が高まっている。次の選挙では自民党に入れないという方が以前に比べかなり増え、有権者の間で地殻変動が起きつつある」
この津島発言は、連休中、地元有権者の声を聞いた多くの自民党議員の実感と重なるものだったのではないか。
衆院山口2区補選では、自民党は福田首相以下、議員秘書までもが徹底的に選挙区を回る組織選挙を展開。だが、結果は民主党候補に2万票差をつけられた。自民、民主両党で事務局職員を務めた政治アナリストの伊藤惇夫氏が言う。
「自民党は小泉政権下で組織政党としての基礎体力が落ちて、風が吹かないと勝てなくなった。支持組織が空洞化しているのに、選挙の時だけ回っても有権者はしらけるだけです」
伊藤氏が言う、「組織の空洞化」は、後期高齢者医療制度でも表面化している。同制度の柱の一つである「外来主治医制度」について、いま全国の医師会で反対の動きが広がっているのだ。その数は大阪、茨城、岡山など20府県を超える勢いで、日本医師会は対応に追われている。
医師会は自民党の有力支持基盤の一つ。小泉構造改革で一度自民離れを起こしたが、その後、元の鞘におさまった経緯がある。医師会所属の開業医(40代)が、こうこぼす。
「一度離れた心はもう元に戻らないということです。政権交代の可能性が大きくなった今、医師会が一党支持でまとまる時代ではない。うちだけの話ではないと思います」
自民党の2007年末現在の党員数は、前年比8万8400人減の110万2400人で、1991年のピーク時(546万人)の2割まで落ち込んでいる。
福田降ろし、火付け役はこの人!?
じり貧の福田内閣。かつての自民党なら非主流派の派閥領袖が、鳩首して「福田降ろし」の火を付けたのだろうが、今、この党にそんな活力はない。
もっとも、党内の共通認識は、「支持率が十数%まで落ち込んだ福田内閣の下で、次期衆院選を戦おうなんて自殺行為だ」。いずれ誰かがのろしを上げねばならない。
党内で、その一番手と目されているのが道路特定財源問題で、中堅・若手の「改革派」を率いた河野太郎、水野賢一両衆院議員である。同僚議員が言う。
「あの2人は、党内では“突破者”的な存在です」

