政治ワイド
11月衆院選にらむ不穏な舞台裏
2008年5月16日(金)0時0分配信 読売ウイークリー
掲載: 読売ウイークリー 2008年5月25日号
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民主党が「問責」を温存するワケ
かたや衆院山口2区補選で大勝した民主党は、問責提出は6月15日の通常国会会期末直前まで先送り、と早々に決まった。補選大勝、福田内閣支持率の急落の波に乗り、民主党が問責決議案を提出して一気に解散・総選挙に追い込むか――と思いきや、肩すかしである。
「提出するなら、福田内閣の退陣か衆院解散・総選挙に追い込まなければならない。国会で審議を尽くすことが、一番の手段ではないか。6月15日に後期高齢者医療制度の2回目の年金からの保険料天引きがある。その時期が一つのチャンスだ」(鳩山由紀夫・民主党幹事長)というのが、党内の大勢だ。
与党は、5月13日に、今後10年間のガソリン税収を道路特定財源に充てる道路整備費財源特例法改正案を衆院で再可決する予定だ。この法案と「来年度から一般財源化する」福田首相の主張との矛盾をつき、悪評高い後期高齢者医療制度、年金問題との「3点セット」で、政府・与党を追い込む戦略だ。
民主党の道路特定財源・暫定税率問題対策本部は、全国に8か所ある国交省地方整備局すべてに「査察」に入る方針だ。地方整備局では、道路特定財源でタクシー券やアロマセラピーの器具などを購入していたことが明らかになっており、さらに無駄遣いをあぶり出そうというわけだ。
その一方、「問責を出して審議拒否をしたら、世論の理解は得られない」「福田首相に問責を無視されたら、『伝家の宝刀』が竹みつだとばれてしまう」との消極論も。
ともあれ、「勝負は国会最終盤の1週間」(民主党幹部)。伝家の宝刀の切れ味やいかに。
(本誌 吉田清久 加藤理佐/撮影 読売新聞写真部)

