秋山は下位指名に悔し涙 [ 拡大 ]
ドラフトで花巻東・菊池雄星投手を抽選で逃した阪神。前マリナーズ・城島に続く大物獲得には失敗したものの、高評価していた選手を次々と指名することに成功。その見返りに下位指名に不満をのぞかせる選手も出現するなど、粒ぞろいの顔ぶれとなった。
阪神は菊池の交渉権獲得を狙ったものの、6分の1の確率のクジに外れ、ドラ1の抽選は1985年の清原和博内野手以来11連敗。とことんツキには見放されているが、ドラフト自体の出来は上々だったようだ。
菊池の外れ1位で法大・二神一人投手(22)、2位では立命大・藤原正典投手(21)と、大学球界を代表する左右の即戦力投手を指名。真弓監督も「2人とも外れ1位の候補だったので、とれてラッキー」と笑みを浮かべた。
真弓監督はドラフト会議の会場から法大の野球部合宿所に駆けつけ、二神と対面。「即戦力で1年目から先発ローテーションに入ってくれるようになってほしい」と期待を込めれば、二神も「阪神は歴史と伝統のあるチームでプロ野球界を盛り上げている球団で、注目度も高い」と喜んだ。
一方で最近の阪神のドラフトでは見られなかった“異変”もあった。4位で西条・秋山拓巳投手(18)、5位で近大・藤川俊介内野手(22)と上位指名クラスと目された選手を次々と指名に成功。ところがこれが選手側の戸惑いを呼んだ。
藤川は社会人の東邦ガスから内定を得ており、「3位以上の指名ならプロに行かせてもらいます」との約束も取り付けていた。ところが予想外の5位指名を受け、複雑な表情。「自分が交わした約束ですから。しっかり話をして決めたい」とすんなり入団といくかどうかは微妙だ。
また秋山も、指名されても満面の笑みといかなかった。「悔しい気持ちでいっぱいです。できれば上位で、1位と思っていたんですが…」と下位指名に悔し涙を流した。過去の指名選手の誰しもが阪神が意中の球団だったわけではないだろうが、ここまで反応が芳しくないのも珍しい。
阪神では77年の池田親興投手(高鍋高)が法大進学を理由に入団拒否(後のドラフトで再び阪神に指名されて入団)。それを最後にドラフト指名選手は、すべて入団にこぎつけている。球団の口説きで、悔し涙を笑顔に変えられれば、満点のドラフトとなる。(上阪正人)