ブラウン新監督が楽天にメジャー流を持ち込めば、田中への影響は避けられない?! [ 拡大 ]
2日に発表された楽天・ブラウン新監督(46)=前広島監督。最大の不安点は、日本のエースとして日本ハム・ダルビッシュ有の後継者に期待される、田中将大への悪影響だ。
1日の誕生日で21歳になったばかりの田中。ルーキーイヤーに11勝をあげて新人王を獲得。2年目の昨年は9勝どまりだったが、3年目の今季は最多勝にあと一歩の15勝をあげ、ダルビッシュを継ぐ日の丸エース候補一番手に躍り出ている。激辛の野村克也前監督の評価も3年間で急上昇。「神様・仏様・田中様や」と、最大級のほめ言葉もあった。
3連覇がかかる4年後の第3回WBCでは、日本代表のエースの座を2歳年上のダルビッシュと争う期待も膨らむ。が、外国人監督のブラウン監督就任で大きな問題が持ち上がっている。練習での投げ込みを禁止して、試合でも球数制限をするメジャー流が、田中の成長を阻止する恐れがあるからだ。
WBC2大会連続でMVPに輝いた日本代表のエース、レッドソックス・松坂大輔が今季、直面した危機だ。日本流の投げ込みを訴え、メジャー流の調整を批判したとして、米メディア、メジャー関係者から大バッシングを浴びている。「肩は消耗品」という考え方はメジャーでは基本になっており、日本球界にきても外国人監督は変えようとしない。
ブラウン監督のあとを受けた広島・野村謙二郎新監督、大野豊新ヘッド兼投手コーチは、キャンプでの投げ込み復活を明言している。バレンタイン監督が退団したロッテでも全く同じ動き。ヘッドコーチから昇格したロッテ・西村徳文新監督の下、西本聖新投手コーチ(元阪神投手コーチ)も、メジャー流の弊害を指摘、日本流の投げ込みを復活させる。
広島、ロッテ両球団のこうした動きを見れば、楽天・ブラウン新体制に不安が募るのは当然。岩隈を抜き、楽天のエースの座を確保するだけにとどまらず、日の丸エースになれる器の田中の成長が阻害されたら、日本球界の損失になる。完全メジャー流を阻止する歯止め役は佐藤義則投手コーチだろう。途中から日本流を受け入れたヒルマン監督(現ロイヤルズ監督)率いる日本ハムで投手コーチを務め、ダルビッシュを育てた実績があるからだ。(夕刊フジ編集委員・江尻良文)