若手が育たず弱体化、代表経験者も流出…。「1部死守」できなかったのはフロントにも責任がある [ 拡大 ]
前身の古河電工を含め、1965年の日本リーグ開始から45年間1部で戦ってきたジェフ千葉が来季初めて2部でプレーすることになった。日本サッカー協会の川淵三郎名誉会長、日本代表の岡田武史監督らそうそうたるOBが並ぶ名門の陥落。そんななか、「J2落ちは当然」との声も。その理由とは…。
2005年にオシム元監督のもとナビスコ杯を制して強豪チームに名乗りをあげたものの、06年夏にオシム氏が日本代表監督に転身すると、有力選手も流出し、あっという間に右肩下がり。
今年7月に緊急就任したOBの江尻篤彦監督は降格決定に「すべて僕が未熟だったから」とうなだれたが、低迷の一因は、明らかに別のところにある。クラブの株式を50%ずつ分け合う古河電工とJR東日本のフロント陣による足の引っ張り合いだ。
今季、リバプールの元コーチという触れ込みで指揮を執ったミラー前監督を招聘したのはJR東日本派。息子をコーチとして入閣させ、チーム内には不協和音。リーグ戦19試合で4勝7分8敗と成績不振でシーズン途中で解任された。
そこでオシム氏の流れをくむ、生え抜きの江尻監督にこだわったのが古河電工派。それでもリーグ12戦で5分7敗と未勝利。すでに解任されてもおかしくない成績だが、来季続投があっさり決まってしまった。
資金的に余裕のあるJR東日本では株式比率を上げたい意向をもっているというが、Jリーグ関係者は「古河側が首を縦にふらない」(Jリーグ関係者)と、親会社同士の確執を指摘。さらに、フロント陣には親会社から天下り族しかやってこないのが現状だ。
ジーコジャパン時代にドイツW杯に出場し、オシムジャパンでも引き続き代表に選出されていたFW巻は「僕らの責任です」と号泣したが、選手の誰一人からも「来季もジェフでやりたい」といった声はなし。まずはフロントを立て直さない限り、来季1年でのJ1復帰の道も厳しいと言わざるを得ない。(夕刊フジ編集委員・久保武司)